先日思い切って7千円の座椅子を買ってみたらあまりに座り心地が良くて居眠りが止まらないセリ美です、どうも。




35歳あたりから著しく身体の老化を感じるようになり、デスクに座っているだけで下半身がむくんでしまってねえ。

右人差し指に謎のしこりができたり、「ヒステリー球」と呼ばれる喉のつかえが治らないし…(自律神経の乱れから来るものらしい)




足を下に降ろさない体勢で仕事をしようと思って座椅子を買ったのに、余計に仕事できなくなってしまいやした。

観劇も健康が基本ですからね、お互い贔屓を愛でるために健康に気を付けましょうね。








さて、先日雪組さんへお邪魔してきました。

雪組さんといえば、ミズさまのいらっしゃった組ですね。


そしてプロデューサーの力量がいま5組内でいちばん安定しているのか、唯一穏やかな空気を保っていますね。
いちばん直近のショック人事はれーこちゃんを婿に出したこと、でしょうか。

れーこちゃん、焦らずゆっくり治療に専念してね!!!
今のつらさ、悔しさがきっと役の深みに現れるからね!


あんなに美しいのに、どこか物悲しい陰のある感じがとても好きです。





今の雪組はトップコンビの実力は言うまでもなく、咲ちゃんも生え抜きですくすく育ちましたし、なぎしょの立ち位置はちょっと謎ですけども、若手もたくさん育っています。
いい若手が育つ土壌ができあがっているのかしらねえ。

それってミズさまが残したいい組内空気が繋いだものなのかしら?!なんて、つい誇らしく思ってしまいますうふふ。


ミズさまのトップ時代、公演中の楽屋内にミズさまがさくらんぼの木を差し入れて、組子たちが好きな時に木からさくらんぼをもいで食べられるようにした、というエピソードをよく覚えています。

ビタミン補給と遊びを兼ねた粋な計らいですよね~~
トップさんってそういうことも気にかけながら自分の仕事もパーフェクトにこなさなきゃいけないんですから、本当に大変です。






そんな風にずっと安定を保っている雪組をいま観ないなんてもったいない!!という気持ちはあれども、いかんせんセリ美にはいま一人息子がおりまして、いまは息子支援でお財布ギリギリ生活なもので…

それでも雪組の本公演はお披露目からずっと観続けていますね、なんだかんだ。



毎度毎度、「きゃああ~素敵ぃぃ~!」というより、とても上質な舞台を観た…という圧倒感で劇場を後にします。


しかも、いつも必ず


「まあや…!!!なんなんあの子…!!!」と舌を巻きます。





ひかりふるも、凱旋門も、ファントムも。なんならショーも。


全部「まあやめ…!!!!」と言いながら帰路につきます。







さて、今回。

和モノですね。


雪組と言えば和モノですから、期待はしていました。

ミズさまのときは…プレお披露目が「星影の人」ですからね。
沖田はん…!


和モノショーもやりましたし、そこそこ雪組伝統芸はご披露されていらっしゃいました。

洋モノに比べたら素人ウケは悪いでしょうけど、和モノも宝塚における大事な芸のひとつですから、挑戦し続けてほしいですね。






壬生義士伝。

先日「小説は読まないでござる!」と宣言したばかりなので、もちろんセリ美はこの原作も読んでいません。

浅田次郎先生の小説も読んだことはありませんが…「王妃の館」のときに「え、こういう作風なの?!」と驚いたのを覚えています。



そして今回は時代小説。


セリ美は歴女でもありますので、小説嫌いとはいえ時代小説はまだ興味があるほうですし、やっぱり幕末は面白いですよね。



そういうこともあって、今回はそれなりの期待をもって臨んだんですけども…


































ダメだこりゃ!!!!!




ikariya









もう、全然ダメでした…



期待値が高かったのもいけないんですけど、(凱旋門は期待値低かったのでここまでいかりや長介にならなかった)演出があまりにも悪すぎる。





いやね、ダーイシには恩義を感じているんです。

今でこそQueenブーム来てますけど、その直前にボヘミアンラプソディーを原曲のままでそらさんに歌わせて、演出のつけ方も本当に素晴らしかった。


あの場面はセリ美のヅカ人生においてトップ3に入るくらい素晴らしい場面でした。




あのご恩は一生忘れないし、ダーイシを見かけるたびに「ダーイシ、礼を言うぞ!褒美をもて!」と心の中で叫んでいるんですが、壬生を観て、



「ああそうだった…ダーイシは演出家としてはかなり…アレだった…」



と思い出しました。





原作を知らないので、「そうは言っても原作通りなんだからしょうがないじゃん」と言われちゃうかもしれませんが、そうだとしたら原作込みでひどい!!



いちばん「ダーイシ、へたくそか!」と思ったのは、生き延びたあーさ(斎藤一)が明治維新後のメンバーたちと語る、ストーリーテラー場面。



なんんんんじゃあれ!!!



せっかく物語に入り込みそうになりかけて、感情移入できてきたかな…と思った途端にカーテンが閉まってコメディータッチのヒメさんたちが出てきて、興ざめ。


それが何度も何度もあって、感情移入しそう…興ざめ、感情移入しそう…興ざめ、の繰り返し。

ストーリーテラーなんて無くても問題なく進められる内容だったはずだし、ストーリーテラーを入れるにしたってあまりに頻繁すぎる。





例えて言うなら…


ルドルフのお葬式場面でシシィがよろよろ出てきて「私はあなたを見捨ててしまった…」って歌い始めたら急にちゃらら~んって軽快な音楽が鳴ってカーテンが閉まってカタコトの外国人が「永遠ノスレチガイ親子ネ~カワイソウニ~!」って茶化しちゃう感じ。



終始そんなことの繰り返しで。




物語序盤も、田舎侍のだいもんがお互いに好きだったきいちゃんとめでたくめおとになったのね~と思ったら、次の場面でいきなりきいちゃんが自殺未遂して不幸のどん底になってて、観客置いてけぼり。


え、さっきまであんなに幸せそうだったのに何がどうして自殺未遂?!?!ってまったくわけがわからなかったです。




理由は、きいちゃんが妊娠してしまったから口減らしのためにお腹の子供と一緒に死のうと思ったってことだけど、あまりにも突然すぎて「はぁ?!」感がすごい。

その前に、貧乏過ぎて明日のご飯もない…という過酷すぎる状況をきちんと観客に分からせてからじゃないといけないのに、そこをすっ飛ばしすぎている。






新撰組の登場シーンも酷かった。

セリ美はいつものB席天井席から見下ろしていたので余計によく見えたんですけど、新撰組ってかっこいい象徴なわけじゃないですか。

だから、「我ら新撰組!」っつって登場するところはどんな演出家だってかっこよく演出するわけなんですが、ダーイシのセンスのなさが光る光る。



隊服の白と水色を表現したんでしょうけど、新撰組登場!で踊ってるあいだずっと照明が青、白、青、白ってチカチカ交互に舞台を照らしてて、やっすいキャバレーのようでした。

せっかく新撰組の皆さんがぴったり揃えた剣舞を披露してかっこよくしてくれてるのに、キャバレー感で台無し。



あそこがあの作品のいちばんのタカラヅカっぽい派手な見せ場と言ってもいい場面なのに、それをかっこよく見せられないんじゃタカラヅカの演出家としていちばんまずいんじゃ…??




原作にもちろん登場するんでしょうけど、きいちゃん似の京娘に心が揺れるというのも、宝塚的にどうなの??

ふるさとに置いてきた嫁のきいちゃんに似てるから心が揺らいだってことなんでしょうけど、

「きっと帰ってきてくれる…!」

って信じて子供たちとヒィヒィ言いながら貧しく待ってるきいちゃんの気持ちは??とか、あんな卑しい守銭奴になってまで「嫁たちを食わせねばならねえ」って言ってるほど嫁を愛してる男が、嫁に似てるからってグラつくとか…


そこも興ざめしました。




切腹の緊迫したシーンなのに突然コメディー台詞が入ってくるのも…
「なにがしたいねん!」でした。








そして、「あれって…どうなん…?」という声が多く聞こえてきている、だいもんが死に向かう理由ね。

セリ美も、「あれって…どうなん?」でした。



「ひかりふる路」で断頭台に向かうだいもんに、「でも仕方ない…もう歯車は止められないんだ…」って観客は大号泣したわけですけども、そういう「仕方ないよね」という理由が見つけられないんですわ。


「星逢一夜」もそうですけど、悲しすぎるけどそれしか道がないという説得力がすごくあって、観客に充分「そうするしか仕方ないんだよなあ…切なすぎるぜ…」という感情を植え付けてるんですよね。

だから感動を呼ぶわけですよね。




壬生にはそういう説得力がまったくなくて、「とりあえず主人公殺しとけば客は泣くでしょ」感がすごい。


よく、韓国ドラマってメインキャスト殺しちゃうじゃないですか。

あとは動物モノとか。むかし、動物が主人公の映画流行りましたよね。南極物語とか。
ああいうのも、動物使って泣かせるのは短絡的だな~と思います。



視聴者が好意的に見ている登場人物(動物)を突如死なせるって、短絡的でセリ美はすごく興ざめしちゃうんですよね~。


それは感動の涙じゃないですよね。
お葬式で流す悲しみの涙ですよね。



悲しい気分になりたいんじゃなくて、セリ美は感動したいんです。
悲しいことなんて現実にたーーーーくさんあるので、お腹いっぱいです。




壬生は、そういう雑な手法で「ほれ、こういうので泣くんだろ?」っていう演出家の雑な気持ちが見えるような作品でした。




同じくデッドエンドが多いウエクミ作品のすごいところは、やっぱりその説得力なんですよね~。


「死ぬしか仕方がなかった、でも不思議と心に残るのは絶望じゃなくて希望だった」
「悲しいけど、とても美しい物語だった」


って感想が残るのが天才と言われる理由のような気がするんですよね。




「侍として、男としてのプライドのために死ぬ(生きる)」というテーマは「星逢~」も同じかと思いますが、もうぜ~んぜん力量の差が歴然でした。

舞台を、登場人物を魅力的に見せるという演出センスの力量も歴然。



ボヘミアンラプソディー、あんなに天才的だったのに…

東京では観る予定ないですが、多少は演出変更があるといいなあ…






この「壬生義士伝」を褒めるとしたら、ひたすら演者の実力の高さに尽きますね。

もうね、惨めな男をだいもんに演じさせたら日本一ですわ。

キングオブ惨め、ですわ。



最期に家族に残してやれるお金を勘定しながら「これでしづに帯を…これでみつに着物を…へへへ…」って呟くだいもんがもう死ぬほど巧い。

もう虫の息なので声もかろうじて絞り出してる状況なわけですが、それなのにはっきりと聴きとれる活舌の良さ。


「必ず生きて帰る!!」の志を守れなかった悲しみが襲ってるのに、最期まで「カネ、カネ、カネ…」と執着している惨めさがもう…


ファントムでも愛するクリスティーヌに悲鳴をあげられた惨めな怪人を演じましたし、「星逢~」でも小汚い惨めな貧乏人で。



なんと、惨めが巧いことか…!!



「壬生義士伝」でキーワードになっている「おもさげながんす(どうもすんません、という意味だと思います)」を連呼しながらピエロのように情けなくお酌をしてまわったり、「カネ、カネ」と催促しまくったり、とにかく惨めな男なんです。


でも、愛する女房と子のためなら自分が惨めになることなんて、なんともない。

それがよ~~~~~っく伝わってくる素晴らしい演技でした。




「愛のために強くもなるし、惨めにもなる」


というのが、宝塚で上演する際の一大テーマだったんだな、というのが【だいもんの演技から】確実に伝わってきて、相変わらず素晴らしい役者さんだなぁ…と感心しきりでした。



これをウエクミさんが演出してくれてたらな…と思うばかり…。

とんだ名作になっていたでしょうな。








さて、ショーのほうはと言いますと、もうね、







ま・あ・や!!


ま・あ・や!!!!!







maayalove2






まあやサイコー。

全体的にかっこいい系のショーなんですが、まあや、誰より男前。

あの流し目…被弾したら即死だわ…

どこに流し目してファンを殺そうとするトップ娘役がいるのよ!?!




ショーで生き生きと跳ねてるまあやを観るのは本当に爽快。



なんか、セリ美はスカステも入れてないですし雑誌も買わないと決めているのであんまり詳しいエピソードは知らないんですが、きいちゃんはトップさんの横に立って一緒に闘っていく娘役になりたい、という目標を掲げているそうですね。


舞台でのきいちゃんはもうまさにその通りで、「おお~!負けてないねぇ~!!」という感じが、現代にピッタリだなって思います。



今や女性のタクシー運転手さんや電車の運転士さんもいらっしゃって、海外では首相が女性なこともあったりして、女性も男性と同じように活躍しようじゃないか!っていう現代女性の気持ちを体現している娘役さんですよね。

そこが、見ていてすごく爽快です。


男役さんの半歩後ろでただ控えめに見つめてるだけじゃないんだぞ!娘役だってお客さんを落としに行くんだぞ!っていうのが最高です。




今回の衣裳は宝塚では珍しくレギンス的なデザインが多かったんですが、それもブリブリしてなくてとってもよく似合ってました。


研22のセリ美はすっかり落ち着いちゃって、今はもう「前方席で視線もらいに行く!」みたいな気持ちはほぼなくて、B席から「みんな今日もがんばっとるのお」とニヤニヤしてるのが好きなんですが、きいちゃんだけには「私を落としに来て…!!」と乙女ポーズしたい気分です。





maayalove







学生時代にファンクラブあったほど女子に人気だったっていうのも頷けますね。






ミュージックレボリューションは全体的にすごくいいショーで、スタンダードでオシャレでとっても良かったです。
ああ、これでダーイシとバランスを取ろうとしてるのね…って思うほど。



咲ちゃん、キャリエールでだいぶ歌唱力磨いたんだなってわかるほど歌唱力上がってましたし、やっぱりショースターだな~!って思うほど、ショーになった途端に弾けるオーラがすごかったです。

踊り出した途端にパァァァァ!!って輝く人っていますけど、まさに咲ちゃんはそのタイプですね~。

ダンスに華があるって感じですかね。

咲ちゃんが最後のミズチルドレンというところがまた誇らしい限りですエッヘン!



ありゃあ雪組次期で安泰、かな。





ちょっと見ない間にひとこがやけに色気増してたのも「おおっ」と思いましたし、あやなちゃんもずいぶん活躍するようになっていて…


こりゃあ雪組から誰か星か花に行くなぁ…って思ったよね…






でもその一方で…



97期のひとこが大階段一人降り、か…

98期のあやなちゃんが銀橋一人渡り、か…






gigigi







ってなったよね…

うちの子だってひとこと同じ、バウ主演してるのに、な…





宙P、頼むよ!!!!!!!!!



って結局モンペ気分で帰りのバスにライドオンしました。








あ、そうそう。

この壬生観劇で開演前にセリ美は1階のいちばん大きいトイレの列に並んでたんですけど。
皆さんご存知の通り、セリ美は赤パーカーを着ております。
そしてバッグもセリ美柄でございまして。

それがこんな柄なんですね。




image5






あ、このバッグをお茶会で販売しようかな、と思っとります。



赤パーカーの背中にもデカデカとセリ美がいますし、バッグもこんななのでかなり目立つ人になっていて恥ずかしいんですけども、特にトイレに並んでいるときは背中が後ろの人に丸見えになりますし、皆さん並んでいて暇なので結構視線を感じることが多くてですね。




壬生のとき、セリ美のうしろに並んでいたシルバーヘアーのお姉さまに突如、声をかけられました。







「あら!これ素敵ね~自分で描いたの?岡田先生の似顔絵??上手ねえ~!!」




岡田先生……?!?!











































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岡田先生













言われてみれば…確かに…似てる…








「岡田先生のファンなの~?私も岡田先生大好きなのよ~!!この前、講演会に行ってね~」





と、とっても嬉しそうに講演会のお話をトイレ待ちの間、聞かせてくださいました。

最後までセリ美は岡田先生ファンだと思われていたのだろうなあ…

まぁシトラスの風は好きだけども…



でも贔屓演出家の似顔絵を描いてグッズ作るとか、なかなかのキテレツ具合よね…





セリ美柄を持っているとご贔屓が岡田先生だと誤解される可能性があるなんて…


もうこの際、岡田先生の似顔絵としてセリ美レターセットで岡田先生にお手紙書いちゃおうかしら…



「ロマンチックレビューシリーズはもういいです」って……














さて、今日セリ美は横浜アリーナへ行ってきます!!

たぶんみりおさんを観るのはこれが最後になる予定なので、しかと目に焼き付けてまいりま~~す!


広い広い横アリで見つけるのは至難の業でしょうが、もし赤パーカー見たら「あ、岡田先生ファンの人だ」って思ってください…








横浜にはホステルが無いから珍しくビジネスホテルです!!貴族の宿…!