シャーロックホームズのチケットは全部2階17列の2000円席で揃えた(今のところ6回)貧乏ヅカブロガーのセリ美です、どうも。

このブログ、初めましての月組担の皆さんもいらっしゃいますよね。とにかくいかに予算を抑えてチケット代を捻出するかに命かけてる、煎餅マニアでもあるしがないブロガーです。どうぞよろしくどうぞ!





さて桜嵐記、行ってきまして。

ちょこっとだけ大絶賛のツイートをしたらそれが予想外にいいね頂いちゃいまして、月担の皆さんの強火ぶりにおののいているセリ美です。







「セリ美とかいう者、よくぞ我が月組を称賛してくれた!!褒めてつかわす!!」

という鼻息の荒さが伝わってくるような月担の皆さんの鬼のいいねとリツイぶりで、大変微笑ましく有難く思っておりますです。



ミズさまという唯一絶対神を2009年にお見送りしてから多少の燃え尽き症候群期を経て、現在は宙組を中心に、でもできるだけ5組を観る体制でヅカファン第2シーズンを送っておる研23のセリ美ですので、月組さんはこれまでにももちろん何度か本公演を観劇してきました。

BADDYもピガールも観まして、そのレポも書きましたね。
あ、ちなつさんが好きなので出島も行きました。あれも夢千鳥と同じように突如中止になってしまって本当に残念でしたねえ。




dejima


月組の観劇レポ記事一覧はこちら)(なぜか下線が出ないけどリンク貼れてますので押してね)




でも、たまさん政権に限らず、なんだかどうも月組さんとはあんまりご縁のないヅカ人生でして。


あさちゃん(瀬奈さん)なんて花組時代は大好きだったんですけど、月組に行かれてからなぜだか知らないけど観劇の機会に恵まれなかったんですよね~。スカステでは見てましたけどもねえ。

あんまりいい作品に恵まれなかったからかなあ?なんて言ったら不本意に思う月担の皆さんもいらっしゃるかもしれませんけど、お披露目がジャージの妖精……あ、ちがうJAZZYな妖精って……ねえ?もうさっぱり意味の分からない作品でした…


せっかくのエリザもカチャシシィが発表になって、それはもう騒然としましたねえ。
あの時のかちゃは新公主演すらしていなくて、首席入団ということで89期の中では知名度ありましたが、「は?ダレ??」って思ったファンも当時多かったと思いますね。

あれはご本人にとってもキツかったんじゃないかなあ。どうせシシィという大役ができるなら、もっと経験積んで自信ついてからやりたかっただろうなあ。
劇団がタイミングをミスったな、という印象です。
雪組の96期の子をヒロインに大抜擢するタイミングもミスってましたね。上手い子だったのになあ。


彩吹さんの退団事件含め、あの頃の歌劇団は一体どうしちゃったんだろう。




月組さんのチケット買おう~♪ってなりにくかったのは、「これは観たい!」と思える作品が少なかったり、やっぱりそういうトンチキ人事があまりにも多かったからついていけなくなったっていう部分があったような気がしますね。




でも近年はようやくトンチキ人事もおさまってきたし、たまさんも経験を積んでいますごく円熟してると思うので、月組さんをもっと観てみたいという気持ちになっていまして。

ま、単純にセリ美がいま住んでいる近所にたまさんの出身高校があるという親近感なんかもありますけどね。




あとはやっぱりちなつさんの存在がかなり大きいですねえ。


例えばずんそらファンとか、キキそらファンとか、オタク用語で言えばカプ萌えって言うんですか?そういうのとか、贔屓を見ているうちに組のいろんなスターさんもみんなひっくるめて好きになる、組推しみたいな感情ってみんなあると思うんですけど、ちなつさんはそれがなくても、単体でも、どの組にいても、一人で立ってるだけで「好き」と思える稀有なスターさんだなと思うんです。

つまり、ちなつさんに関してだけは「別にどこの組でもいいです、宝塚にいてくだされば」という気持ちなんですね。



それは決して個人プレーというわけではなく、どこの組にいても、どんな相手と組んでも絶対に相手も自分も素敵に見せるだけのとんでもない技術があるということだと思うんです。

花組でみりおさんを支えている時だってちゃんと馴染みつつ自分の魅力も押し出せて、あああああ組替えええええと思っても、今だって古巣の組と言えどもたまさんの脇でしっかり馴染んで支えつつ、ちなつさんだけの魅力も変わらず爆発させています。

それって実はすごくすごくすごく難しいことだと思うんですね。



「馴染むこと」と、「存在を際立たせること」って、真逆のことじゃないですか。

それを同時にやってのけるって、そんなイリュージョンみたいなことができるスターさんってそんなに多くないんですよね、実は。
まぁミズさまもお出来になるんですけどもね。ええ。ええ。




いわゆる「男役芸」という、男役に求められる所作や芸当はもちろん一級品であり、集団でも個でも脇でも真ん中でも役割を全うできる、無形文化財的なスキルを持っているちなつさんは今の宝塚の宝なわけです。

いつまで現役を続けてくださるか分からないけど、頑張ってくださっている間はできるだけ観ておきたいなァということで、今は「月組さんにもどんどん行こう!」という気持ちが強いですね。

ようやく月組さんとのご縁が巡ってきました。23年もかかったわ。







で、ようやくレポ行きます。

まずは桜嵐記から。










































味噌焼き




……あ、失礼しました。とりあえずこれが言いたかったです。

あれ見た瞬間、もう完全に意識がこっちにいっちゃいましてね。
このいい脂が乗った腹のバラ肉を
ちなつさんに食べていただきたいわ…
そして芸の肥やしにしていただきたい…

ならないか…






以前に「ウエクミ会の会立てしようぜ!!!」とかって呼びかけるくらい現在はウエクミシンパのセリ美ですので、作品に関する心配は一切ありませんでした。

「退団公演はくーみんで」とトップさんからのご指名があるのか、これまでにもまぁ様やだいもんなどの退団公演を、最後の作品として完璧に相応しく仕上げてきたくーみんですからね。
今回しくじるはずがない。



それでも、どうもSAPAからくーみんの作風が少し変化して、より難易度の高い中級編に突入したなという感があり、fffも素晴らしいながらもいろいろな疑問を残しました。

「人類が目指すべき場所は」「人間の不幸とは」「運命とは」というあまりに壮大なテーマを取り扱っていることで、宝塚というメジャーでHAPPYな場所で上演するにはちょっと難儀すぎるかな、ついていけない部分があるな、人間の不幸ってもっと凄まじいですよ、とかいう気持ちがあり、このままくーみんはこういう方向に舵を切ってしまうのかな、という懸念がありました。


でも、実在の人物の楠木正行を扱うということで、なんとなく星逢のようなスタンダードな美しい悲劇に仕上げてくるかな~という予感があり、その予感は的中したかなと思います。





相変わらず、悲劇なのにとてつもなく美しい。

特に印象的だったのは、タイトルの通り、桜。


和モノで桜吹雪を降らせるのってよくある演出法ですが、普通は物語の最後に降らせるんですよね。なぜなら掃除ができないから。
一回降らせちゃったら緞帳を下ろすまで舞台上に散乱する花びらはずっとそのままになりますので、いろいろと舞台セットとかの邪魔になっちゃいますからね。


でも、桜嵐記は幕開きいきなり桜の花びらが結構な量落ちてきて、セリ美は「あらあら、今から降らせちゃったらこのあとどうするの~いつ掃除するの~」と研23ならではの余計な心配が頭をよぎりました。

しかし、その後も掃除をする気配は一切ない。舞台転換とかのカーテン前でのお芝居中にお掃除するのかなと思いきや、ず~っと舞台上に残したままお芝居を続行していて、なんならそれ以降も何度も何度も桜が舞う場面が。


戦場の場面でもすごい量の花びらが舞って、最終的には舞台のほとんどを花びらが埋め尽くして、桜の絨毯みたいになっちゃったんですね。
でもそのせいでちなつさんが戦の場面で滑っちゃって…ヒヤッとしたわ…
やっぱりあれ滑りやすいよなあ…みんなあんなところでよく殺陣やってるわ……




でも、2階最後列から観ていたセリ美は、それがすごくすごく美しかったです。

いつだって、どんな場面にも人物たちの足元には桜があって。
まさに桜嵐記。



なぜなら、最終的に消滅してしまった南朝の本陣は吉野山です。そう、万葉集や古今和歌集・新古今和歌集でもたくさんの歌人が吉野の桜を詠んでいるように、古来から現代まで、吉野山は桜の名所としてみんなが知っている場所ですね。

セリ美もたまたまですが先日奈良に行きまして、吉野山の山中にひっそりと佇むしょうゆ蔵が作る秘蔵のポン酢を買いに行ってきました。(めっちゃ美味かった!!)(ネット販売もやってるようです→https://umetani.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2007546&csid=8


道中、壬申の乱を起こした大海人皇子(おおあまのみこ)(宝塚では柴田先生の『あかねさす紫の花』で有名ですね)が陣を置いた宮殿の遺跡などもひっそりあって、歴史好きには非常に重要な山となっております。


セリ美が行った時期は桜の時期でも紅葉の時期でもなかったんですが、千年以上も前から大和人たちはこの山を見て戦や恋や政治やいろいろなことを思いふけっていたのだなと思うともうロマンを感じずにはいられませんでした。



その中に楠木親子も弁内侍もいたのかと想像すると、桜嵐記を観る目もまた格別というものでしたねえ。

きっと彼らにとって、吉野山に咲き乱れる桜の美しさというのは、単に「綺麗」という存在だけではなく、「来年の桜はもう見られないだろうな」と思いながら負け戦に赴いたり、添い遂げられない想い人を想って桜を見て涙を流したり、人生における重要な場面のいろいろを桜と共に過ごしてきた重要な存在であったと思います。



その重要な意味を持つ桜が、桜嵐記では常に人物たちのそばにある。

そのために、あえて幕開きいきなり桜を降らせて片づけをせずに放置し、桜が常にある作品にしたかったのかな、と思うと、斬新ながら粋な演出だな~~と今回も唸りに唸りました。






あと、くーみんといえば静寂の使い方が天才的でもあります。


星逢でちぎちゃんとだいもんの決闘の際、痛いほどの静寂の中、転がる刀の音。

神々でまぁ様が愛ちゃんを何度も刺し殺したあとの静寂の中、まぁ様が呆然と大階段を上がっていく靴音。

fffで耳が完全に聴こえなくなっただいもんが「それでも俺は歌う」と運命に抗う中、容赦なく襲う静寂。



どの作品でも見事に静寂をコントロールするくーみんを、セリ美は「静寂のファンタジスタ」と呼びます。



そして今回は少し静寂とは違いますが、楠木正行と弁内侍が最初で最後だという覚悟の上に結ばれ、悲しく美しい音楽が流れる中、2人がセリ下がっていったと思った途端にいきなり轟く戦場の勇ましい音楽の転調が素晴らしかったです。

照明や隊列の見せ方も見事で、桜吹雪の嵐がごうごうと舞う中、たまさんが戦場に姿を現すときの演出もあまりに素敵で鳥肌が立ちましたね~。




くーみんが天才的なのは物語の奥深さと展開が面白いだけではなく、効果的な演出法も熟知していることですね。大谷翔平くんみたいな感じ?「なんでもできるねええええ!」という。


例えばキムシンって独特な脚本を書くのでけっこうディスられることが多いですが、セリ美は演出法のセンスは買ってるんですよね。鳳凰伝にしろ、不滅の棘にしろ、アーネストにしろ、王家に捧ぐ歌にしろ。
でもいかんせん、変なセリフが多い。


例えば小柳先生は幕開きのプロローグとかで客席の「うわあああ!すごい!ワクワクする!」という掴みはすごく上手ですが、人物像の描き方がちょっと浅い。天河なり、はいからさんなり。



そのように、演出家だって「脚本はアレだけど演出は面白いよね」とか、「華やかな演出は上手いけど人物像がつかみにくい」とか、やっぱり一長一短があるものですが、くーみんは走攻守揃ってるところがやっぱり天才と呼ばれる所以ですねえ。

初日の幕が開いても定期的に本番をこっそり観に来て細かくメモを取る姿がよく目撃されてますけども、さすが京大生ならではの探求心・追求心・向上心が溢れてますね。




しかも、今回は序盤に結構コメディー要素が入っていまして、そのセンスがすごく良かったですね~。

セリ美は観劇中に笑うことって少ないんです。演劇での笑いってコントや漫才と違うので、大爆笑ってことはあんまり無いじゃないですか。クスっとするくらいで。(ハッスルメイツの青汁コーナーとかもうサムくて…)(なんならゾフィーの「取ったことあるのね?大司教サマッッ!!」もサムい…)
セリ美はそのクスっもほとんど無いんですけども、今回は笑わせていただきましたね~。


いや、思い起こせばタカスペでパロディーしてくれた星逢も大好きでしたし(あれの担当演出家ってくーみんなのかな?)とか、いつぞやのタカスペの宙組コーナー(いろんな人物がソーラン踊るやつ)とかも、くーみん担当だと聞きました。

くーみんのコメディーセンスってものすごく高いんですよねえ。


千海さんのスキルの高さもありますけど、すごくセンスのいい笑いでした。




演者にとっても演出家にとっても最難関って、コメディー作品だとセリ美は思っとります。

人を喜ばせる、人を怒らせる、人を悲しませる、人を楽しませる。

他者の気持ちをコントロールする行為の中で、「人を笑わせる」って最も難しくないですか??



例えば目の前に友達がいて、

「この人を喜ばせてください」って言われてもそんなに難しいことじゃないと思うんですよね。好きそうなプレゼントをあげたり、感謝の気持ちを述べたり。

「この人を怒らせてください」って言われても割と簡単にできると思うんです。悪口言えばいいんですから。

同じように、「悲しませてください」もそんなに難しくないし、「楽しませてください」も一緒にディズニーランドとか美味しいもの食べに行くとかできますし。



でも、「笑わせてください」ってなかなか難しいですよね~。愛想笑いじゃなくて、本気で




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って笑わせるのなんてプロの芸人さんでも簡単じゃないと思います。


だから、それに挑戦するコメディー作品って難しいですよね~。しかも笑いのツボってほんとに人それぞれですもんね。

吉本みたいにコテコテなのが好きな人もいれば、シュールなのが好きな人もいれば、チャップリンみたいにちょっとオシャレなジョークが好きな人もいる。


でも、みんなが「おかしい~~!」って思う共通のツボも絶対にあるので、そのツボをつつくには相当のセンスが求められるわけで。


セリ美も「読みごたえもあって笑えるブログ」を目指してはおりますが、それが実現してるかどうか、いつだって不安です。




でも今回くーみんが見せた笑いの場面は本当にセンスが良かった!
普段クールで早口でダイレクトに必要なことだけを淡々を伝える印象の強いくーみんですが、さすがその辺は関西人なんですかねえ。

今思えば、「ウエクミ茶」と呼ばれた京都大学での講演もかなり笑いを取ってましたからね~。
その時に配られたレジュメにもいきなり「デビルマン」の歌詞の記載があったりして、非常に面白い視点をお持ちのようですね。
思えばBADDYもそのセンスが炸裂してましたしねえ。





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SAPAとfffでちょっと難しい方向に行っちゃったかな、と思いましたが、できればくーみんの次回作はコメディーでお願いしたいですね。








でも、ひとつ言わせていただくならば、幕開きすぐにるう組長がストーリーテラーとして当時の情勢などを長い長い台詞で説明してくれるんですが(よく覚えますねえ…ほんとにすごい)、あそこはあんなに時間取らなくても良かったような…

南北朝時代というものが一体どういう状況なのか理解した上で物語を観てほしいということなのでしょうけど、「後醍醐天皇っていうスゴツヨな天皇がいて、幕府政治を倒して天皇政治を取り戻せ!と独自で政権を確立、日本の政治中枢は京都の北朝と奈良の南朝に分裂してしまい、その南朝に属する武家に楠木家がいた」というくらいでいいような気がしますねえ。

それぞれの人物がどのような思想で仕えているのかとか、北朝と南朝の力の差とかはその後の物語で人物たちに語らせることで少しずつ説明できないかしら…?



あそこでるう組長の超超長台詞があっていっぺんに登場人物が出てきちゃうことで、理解が追いつかない観客もいるんじゃないかなあ?

セリ美は歴女なので南北朝時代の背景とかも予備知識がありますけど、「南北朝時代ってナニ??」という状態で観に来た一見さんとかが、あの幕開きで「うわうわうわ、もうわかんない」って苦手意識が出ちゃわないか心配。

京大出身のくーみんはきっと初見の情報でも一回で覚えられるだけの頭脳をお持ちでしょうが、みんながみんなそうとは限らないですもんねえ。




まぁでも、楠木三兄弟の各キャラクターの違いとか個性とかもすごく面白くて、それぞれのスターさんの魅力が存分に発揮されていて、作品としては「さすがね、くーみん……」と唸るばかりでした。











はい、Dream Chaserです。

意外とセリ美ってショーに厳しくてですね、そんなに気軽に「ショーサイコー!」って思わないんですよねえ。

昔からショー作家で人気があるのはダイスケで、最近では野口先生の名前もよく聞きますね。


でも案外セリ美はどちらの先生もそんなに響いてこないんですねえ。



ショーって実はお芝居を作るよりも難しいと思っていて、華やかならそれでいいわけじゃないし、ノリノリならそれでいいわけでもないし、みんなが知ってる曲を使えばいいってもんでもない。

洋服のセンスみたいに、演出家の絶妙なセンスがモロに出るものだなと思いますね。


直近で観たショーは花組さんの『Cool Beast!』ですが、ん~~そんなに好きじゃなかったです。これもダイスケですね。




使う楽曲、衣装、照明、舞台装置、振付など、すべての要素にとにかく「センス」が求められるわけで、そのすべてがピターーーーッとハマるともうそれはそれはとんでもない芸術作品に昇華します。


これまでに観てきた芸術的場面なんかを挙げていくともうキリがないのでやめておきますが、とにかく言えることは、Dream Chaserは素晴らしかったです。



一回しか観ていないので全然隅々までチェックできていないんですが、まずは使う楽曲のセンスの良さね。

超有名な名曲使っとけばみんな満足でしょ?みたいな安易な考えは非常によろしくない。



安易といえば、すぐにJ-POPを使う野口くんやサイトーくんも良くない。
みんな知ってる耳なじみのある曲使えば盛り上がる、みたいなのはもう超センス悪い!
ヅカファンのメイン層である40代~60代が青春時代に聴いてた歌謡曲やアイドルソングを聴かせとけばいいと思っちゃってる感があるよね~。


だって、宝塚の歌唱法は普通の歌手の歌唱法とは全然違うので、J-POP歌っても絶対に「なんか違う感」があるんですよねえ。(でもじゅっちゃんがハッスルメイツで歌った高橋真梨子さんの曲は上手かった~!!)


それよりも、知る人ぞ知る隠れた名曲でありつつ、その上タカラジェンヌさんの歌唱法にもピタリとハマりつつ、ショーに相応しい華やかさや哀愁のある曲を見繕ってよ!




この点で中村A先生は割といつもハイセンスな選曲を見せてくれます。
(エストレージャスはちょっと違ったかな…)


今回、「うわあああああセンスいいい~~」と思ったのは、黒燕尾で使われた『追憶』ですね。

これは宝塚が誇る名シンガー・春野寿美礼さまが尊敬している歌手である、バーブラ・ストライサンドの名曲です。
これは実はミズさまのショー『ミロワール』(これも中村A先生作)のデュエダンでも使われた曲なので、もうミズさまファンにとっても「ああああああああ!」と思う曲なんですね。

黒燕尾とシンプルな白ドレスで完全にシンクロしている2人がもうあまりに美しくてセリ美は当時泣いてしまいました。別に退団公演でもないのに。

当時、セリ美はこの曲を知らなかったのですが、「なんていい曲なの…!」とすぐに大好きな曲になりましたね。
ショー作家の先生にはこういう曲をどんどん紹介してほしいんですよねえ。


ミロワールに引き続いて二度目の使用ということで、きっと中村A先生はこの曲が好きなんでしょうねえ。



この他にも、中詰めの曲はセリ美の知らない曲でしたがすごく場面に合っていてキャッチーで素敵な曲だったなあ。なんて曲なんだろ。
中詰めも「派手で盛り上がれば良し」というわけでは全然ないと思っているので、レビューっぽい気品ある中詰めですごく良かったです。



れーこちゃんメインの場面も「バーバリアン再結成?」と思う感じのダンス場面で楽しかったですしね。

組子たちが小グループずつに分かれてたまさんと一緒に踊る退団仕様の場面もありましたし、とてもスタンダードで良質なレビューといった感じでした。




できればもう一回観たかったけど、これからシャーロックホームズが待ってるしそのあとはまあやDS、そのあとはミズさまのバウ…
もやし生活でもきっと破産してしまうので、月組はあと配信を見るだけに我慢しておきます……










さてここから個人評に行きます。



と思いましたが、だいぶ長くなってきたので後編にしますね!

すぐ更新しますのでね~~~。







桜嵐記







いまフルールやってないからファミマでバナナケーキ買って花の道で食べたんですけど、美味しかったあ!