まずはじめに、業務連絡でございます。
もうほんとに不本意なんですが、しばらくコメント欄を閉鎖することにいたしました。
コメント欄常連の皆さんとほのぼの和気あいあいやるのが好きだったので、ほんとに残念ではあるのですが…まぁ一時的なものなのでね。
ツイッターでのフォロワー様も日々増え続けておりますし、ヅカ友さんたちと劇場で会う時にはじめましての皆さんが大抵いつもいらっしゃるんですが、最近は「えっ?!セリ美さんってあのセリ美さん?!」と自己紹介いらずのことも増えまして、読者様の数もたぶん増え続けているのだと思います(アクセス数とか全然見ないのでよく把握していない)。
まぁ良く言えば有名税ってやつなのかもしれないですけど、読者様が増えれば増えるほど、その中にはセリ美に対して攻撃的な感情を持っておられる人もちらほら増えてまいりまして。
もうブログ歴もかなり長いので基本的にはあまり気にしていませんし、「ボン乃セリ美とかいうブロガー、バカじゃないの?www」みたいなよく分からないディスりは「お、なんか有名人みたい!」とか結構面白がっちゃうほうですし、正体不明な人からの攻撃的なコメントはたいてい論点がズレているので「おお!怒ってる怒ってる!」と思うだけなんですが、あまりに数が増えてくるとさすがにコメント欄常連の皆さんにもご迷惑になりますので、残念だけどしばらく閉鎖しようと決めました。
セリ美はこのブログではこんなふざけたことばっか書いてますけど一応日本語を扱う仕事をしており、一応プロのライターですので、言っちゃいけないことは絶対書かないという自信はあります。
よく芸能人とか政治家が謝罪会見とかやってるような「失言でした、訂正してお詫びいたします」みたいな、「謝るなら最初から言うな!」っていう恥ずかしい事態は絶対に無いと確信しております。(河村市長はどう考えても昭和のセクハラジジイだけど、政治家としては評価できる人物ということを愛知県民としてフォローさせてください…コロナ不景気で名古屋市のお金が無いということで、自分の給料の減額を提案したような人なんです…)
なので、ちょっと生意気な言い方をさせてもらえば、隙が無いはずです。
言論の自由が保障されているこの日本において、個人の感想を述べること自体は絶対に非難対象ではありませんし、たとえその感想がネガティブなものだったとしても、「誹謗中傷」にあたるような書き方は絶対にしていません。
生徒さんや芸能人を名指しで書いて「顔が悪い」とか「スタイルが悪い」とか「ヘタくそ」「早く辞めればいいのに」とか、それが誹謗中傷です。
そんなことは絶対に書くわけがないので、攻撃的なコメントをされちゃうような隙はありません。
なので、攻撃的なコメントをする人は100%「贔屓が褒められないから面白くない」とか、「コイツ、偉そうに出しゃばりやがって!」という嫉妬によるものと思っておりまして、そういう論点のズレたコメントに対して返事をする必要はない、という考え方です。
とはいえ、そのコメントだけ無視をして他のコメント常連さん達と和気あいあいやり続けてしまうのもなんだかいじめみたいで気分が良くないので、仕方なく一時的な閉鎖を決めたということで御座います。
またしばらくしたら再開しようと思いますので、しばしお待ちいただければと思いますです。
さて!!!!けっこう溜まっちゃってる観劇レポへ参りたいと思います!!!
まずはシティーハンター/Fire Feverを書かなくっちゃね!!!
シティーハンター、セリ美は原作漫画も読んでいましたし、アニメも世代なので見ていましたし、なによりセリ美は結構ゴリゴリのTM NETWORKファンです!!!
なので、今回は「原作ファン」としての立ち位置で観ました。
原作ファンだった宝塚作品といえば、これまでにポーの一族と赤い河のほとりがありましたが、セリ美的にはどちらも不合格という結論を出しました。
ポーの一族は、みりおさんカレーさんゆきちゃんをはじめとする役者陣の見事な体現力があってこそ「大成功」と言える演目になりましたけど、脚本や演出に関しては中途半端だったと思いました。
ポーの一族って、起承転結を楽しむ作品ではなく、「空気感」「雰囲気」を楽しむ作品だと思ってるんです。フランス映画のように。
「え?結末これ??全然意味わからん!」みたいな物語でも、えもいわれぬようなファンタジー感が味わえたり、村上春樹みたいなオシャレ感が味わえればそれでいいんです。村上春樹読んだことないですけども。読書って全然しないですけども。
ポーの一族もそれに属する作品だと思っていて、とある時代のとある外国に暮らしていた不思議な血族の記録…みたいなことでいいので、起承転結よりももっとその世界観を出してほしかったなと思ってしまいました。
特にメリーベルに関して、「大好きなお兄サマ♡」という身体激ヨワ少女だったのに、ある場面から急に性格が変わったように感じたので、メリーベルの心の変化をもっと丁寧に描いてほしかったというのがいちばんのマイナスポイントだったかな。
そういう意味では、観てはいないですけど、OLD谷の「キャプテンネモ」なんかはトンチキだからこその不思議な世界観を確立していたという感想をよく聞いたので、ポーもトンチキでもいいから観た後に「ナンダコレ?でもなんかすごいもの観たな」っていうものにしちゃったほうが良かったのでは…?なんて思いました。ネモ観てないですけど。
そこが奇才ゆえのイケコの弱点なのかもな、と。
赤い河~に関しても、かっこよくてワクワクするプロローグは最高の仕上がりだったとは思いますが、サブストーリーの取り込みが甘かったと思いました。
カイルとユーリのメインストーリーはもちろんですが、赤い河~はサブストーリーの展開が見事なので、マッティワザ(愛ちゃん)やザナンザ、ルサファ、カッシュなどのサブストーリーをもうちょっと上手く織り込めなかったもんかなあ、残念だなあ、という感想でした。
ナキアとウルヒのサイドストーリーを入れるだけで精いっぱいだったのかなあ。
つまり、セリ美は原作の大ファンになっている演目に関しては非常に厳しい目でジャッジをする傾向があるわけですね。
なので、シティーハンターも「大合格!」にはならないだろうなあ、という気持ちで臨みました。
ヨシマサともあんまり相性良くないし…
結果、やっぱり合格ではありませんでした。
やっぱりヨシマサとの相性は良くなかった…
でも、ここでも生徒さんたちの体現力にはびっくり!!!!
あの優等生咲ちゃんが見事なチャラスケベ男になってましたし、子役のイメージが強かったみちるちゃんがお見事なセクシー冴子になってましたし(脚がキレイ!!)、なによりもいまセリ美イチオシのあがたの海坊主ですよね!!!!!!!
あの完成度で海坊主ができる女性なんて世界にあがた一人でしょうねえ…
もちろん肉布団をかなり入れてるでしょうけど、それでも首や手首は露出しちゃうわけで。その辺にどうしてもタカラジェンヌの美しさが隠し切れなくなるかなァ…?なんて思っていましたが、どこからどう見ても誰が見てもあれは海坊主じゃないすか??
特に「海坊主があがたで良かった!」って思ったのは、あがたってすごく手が大きいんですねえ!!あれは男役としてもすごく武器になりますね。
あのデカい手でバズーカを担いで、美樹ちゃんが止めるなか寡黙に獠の加勢しに行く姿はもう、出島のちなつさんぶりに「バズーカ担いでなんで色気が出るわけ?!?!」

と、なりました。
もう、このシティーハンターが成立してるのはひとえに生徒の皆さんの実力の賜物ですね。
だって基本的にヨシマサってずっとスベってるじゃないですか。
生徒の皆さんの宴会力でなんとか成立してますけど、そうじゃなかったら金八先生だって結構やばかったと思うんですよね。
案の定シティーハンターもずっとスベってるんですね。
もうヨシマサにコメディーやらせてあげんなよ…って思うほど、見事なスベりようなんですね。
ヨシマサ的には、昭和的な笑いをふんだんに入れてシティーハンター連載当時の新宿の空気や世界観を出してみようと思ったんでしょうけど、ああいうのは漫画だからこそ、紙面だからこそアリなわけであって、生身の人間が3Dでやっても爆笑にはならない系統の笑いなんだよなあ…
令和に「こんなん出ましたケド!」って一体どれだけの人が分かるの…?しかも何度も何度も言わせるし…あれ、オマージュだって分からなきゃ笑えないでしょうよ…
42歳のセリ美ですらギリギリ「むかしこういう占い師がいたって聞いたことはあるけど…」でしたよ…
その辺、くーみんのコメディーセンスって本当に洗練されてて、悲劇の桜嵐記ですら「ふふ…ふふふ!」と思う箸休めポイントの差し込みがとても上手でした。
ジンベエの「はい!!!わて、武士にしてもらおかな!」ってところとか、れーこちゃんの「兄貴…そういうことって、二人だけの時に言うほうが…ええよ?」とか、当時の過酷な時代でもきっとこういう風に笑える瞬間は普通にあったんだろうなってイメージが湧くし、なにしろずっとしんどい状況だと観客も疲れてしまうから、こういうところも天才的なんだよなあ…と感心してしまいます。
そんなスベリ倒しのヨシマサの中でも、海坊主の笑わせポイントはいちばん良かったですね。
喫茶店のマスターにしては腕力が強すぎるというキュートな海坊主の魅力が良く出ていて、演出方法もセンス良かったですね。
二度やってテンドンにさせたのも良かった。(テンドン不明な方は『漫才 テンドン』でご検索くださいませ)
もちろん、あがたの芸達者ゆえですけどもね!
あとは、シティーハンターの最終回って結構シリアスになるので、今回はどう終わらせるのかな~っていうのも注目ポイントだったんですけども、そこもイマイチでした。
シリアス要素は持ち込まず、最後までコメディーで通したという点、それはそれでいいと思いますし、タカラヅカだからやっぱり最後は主人公とヒロインが結ばれないといけないセオリーも分かるんですけど、獠と香が結ばれる瞬間って本当に最後の最後のシリアス真っ只中で、だからこそ「ああ…!!ついに…!!!」という感動とときめきがあるんですけど、今回はなんだか簡単にくっついちゃった感があって「獠と香の関係はそんなに単純なものじゃない!」という原作ファンならではの不納得感がありました。
あれなら無理にくっつけずに、「くっつきそうでくっつかない、でもそんな関係がちょうどいい2人」で終わらせたほうがシティーハンター感が出て良かったと思いますね。
あと、香がまだ10代だった頃からきわちゃんが演じてるので、ほとんどの場面で一人称「俺」なんですよね。あれもいらなかったかな。
俺なんて言ってたのはシティーハンター連載の中で序盤だけだったと思うのでね、原作ファンにはそこあんまり重要ではないような。
なんだか文句ばっかり書いちゃってますけど、そうだなあ…私ならこういうストーリーにするかな。
獠のキャラを観客を理解させるために、序盤は只々スケベチャラ男でいいと思うんです。いろんな女性をナンパして隙あらば肩を抱いて抱きついて、そしてその都度香のハンマーが飛んでくる。
で、香はもう最初から成人女性で良くて、「俺」もいらない。
2人は名コンビで、いろんな依頼人のSOSを解決している。
長い髪は邪魔くさいからいつもショートカットで女らしい仕草も服装も化粧もしない、そんな香を獠は全然女性として見ていない(振りをしている)。
でも、とある潜入捜査で香がロングのカツラをかぶってドレスアップすることがあり、偶然にもその恰好で獠に遭遇してしまう。しかし獠は香だと全く気付かず、それはそれは紳士的に完璧にエスコートして、2人はデートを楽しむ。
獠に女性として丁重に扱ってもらえることがとても嬉しい香ではあるが、これは本当の自分じゃない、という葛藤があり、正体を明かせないまま2人は別れる。(これ、セリ美お気に入りのエピソードなんです…)
この場面を通して、香は本当は獠のことが好きなんだと観客に理解させる。
そして実は、獠はこれが香だと実は最初から気付いていたが、気付かないふりをして香とのデートを楽しむ。ここで獠も実は香のことを愛しているんだと観客に理解させる。
翌日、香はいつも通りの自分に戻り、またハンマーを振り下ろすドタバタの日々が戻る。
そんな出来事があったりする日常の中、突如ミック・エンジェル(あーさ)が現れる。
元パートナーの登場に獠は相変わらずチャラく歓迎のそぶりを見せて2人で毎日女の子をナンパしまくってどんちゃん騒ぎをするけど、ミックが何の用も無しにただ遊びに来たはずがない、これは何か大変な事態が起こっていると獠の内心はピリついている。
それに気づかない香は、獠と違って自分をちゃんと女性扱いしてくれるフレンドリーなミックと仲良くなっていく。
実はミックは「獠を殺せ」という依頼のために近づいてきていた。
それを知らない香は獠との喧嘩がきっかけとなって、どんどんミックとの距離を近づけていってしまう。
そして死のドラッグ「エンジェルダスト」によって征服を目論む夏美ようさんやまなはるさんなどの悪の組織との最終対決が船の中で待ち構えていて、監禁されて逃げ出せずに「自分は必ず生きて脱出するからお前は逃げろ」と諭す獠と、最後になるのかもしれないと覚悟した香はガラス越しにキスを交わす。
この局面でついに2人は素直な気持ちを表すことができた。
しかし、それ以来消息が途絶えた獠。船から逃げ出せなかったことを悟って悲しむ香や海坊主たちが今日も喫茶「キャッツアイ」で静かに集まっている。
そこに、いつもと変わらぬテンションで急に現れて、店にいる女性たちをお触りしたりナンパしまくる獠。
無事に脱出できたことがようやく分かった一同であったが、長いこと連絡もせずに、急に現れたと思ったらいきなりナンパ。
本当は船から脱出はできたものの重傷を負いずっと生死の境をさまよっていて、ようやく全快したところだったのだが、それを知らない香は心配して悲しんでいたみんなの気持ちも知らずにナンパしている獠にブチ切れて久しぶりにハンマーで特大のドツきをお見舞いし、あのガラス越しのキスはうやむやになってしまう2人だが、やっぱりこの関係が2人にはぴったりだと悟り、幕。
脚本・演出/ボン乃セリ美ならこれでいくかな!!
シティーハンターにおいて何がいちばんのポイントかって、チャラい獠とシリアス獠のスイッチングなんですよ!!!!!
そこに女性シティーハンターファンの超ときめきポイントがあるわけですよ!!!
主演コンビがラブラブするだけがときめきポイントなわけじゃないんですね!!
まぁ様もそうだったけど、チャラいって実はモテポイントじゃないですか。
チャラいと言ってしまえばなんとなく悪いイメージがあるけど、良く言えばどんな女性にも甘く優しいわけで。
「チャラい男はモテる」で思い出すのは、セリ美の小学生時代。
小学生のセリ美は大人から可愛がられないタイプの、反論する際に口が達者かと思えば警戒心が強く大人に心を開かない子供であり、同時に男子からも異性の目で見られないタイプでもありました。
全ての大人に不信感を持っていたのは専ら親のせいですけどもね。ええ。ええ。
クラスの中での立ち位置と言えば、「男の子みたいな子」だったと思います。
芸人のギャグをすぐ真似するひょうきん者ってクラスに必ずいるじゃないですか。あんな感じだと思います。
声も低いし色黒だしショートカットだし、やたら足も速いしまるで男子でした。
なので、よく言われる「クラス内の女子ヒエラルキー」ってやつでは、たぶん無所属。
ピラミッド頂点の一軍でもなく、おとなしいチームでもなく、ピラミッドの外にいたと思われます。
基本は誰とも群れずに一匹狼だけど、面白いことするからみんなと仲良くできて、得な存在だったかな、と。
三つ子の魂なんとやらということで今も多分その立ち位置はヅカ友さんたちとのお付き合いの中でも変わってないように思います。
で、今はさすがにないかなと思いますけど、小学生男子と言えばスカートめくりですよね。
セリ美の小学校ではなぜかスカートをめくるのではなくて、「おしりを触る」でした。
なんかそのほうがタチ悪いですよねえ。大人がやったら痴漢行為でお縄を頂戴しますからね。
ヒエラルキートップにいる一軍女子たちは当然の如く、そのターゲットになるわけです。
ロッカーに荷物を取りに行ってかがんだ隙や、体育のちょっとした移動時間や休み時間に「隙あり!」ってな感じでおちゃらけ男子たちが追い越しざまにサッと触っていくわけですね。
一軍女子たちはその反応として、「もう!!タカちゃんやめてよーー!!!!」と言ってバシッと背中をぶったりして応戦しているんですが、その儀式に無関係なセリ美は「おお今日もやっとるやっとる」と目を細めてこたつでお茶をすすりながら(※イメージです)見ていて、いつも思っていたことがありました。
「全然嫌がってないやん」
一軍女子たちは「もう!!」とか口では言ってるけど、いつも顔は笑ってるんですね。本気で怒ってる子や嫌がってる子なんて一人もいなかった。
バシッと応戦してるように見えるけど、たぶん自分もその男子に触りたいんですね。
で、実際にそのタカちゃんは痴漢常習者にもかかわらず、激モテしてるわけですよ。
バレンタインなんつったら一軍女子、二軍女子たちの大勢がタカちゃんの家に突撃して、でっかいリボンをかけた可愛いお菓子を「ママと一緒に作ったの…。食べて…♡」とタカちゃんにもじもじ渡しに行くわけです。
……え?セリ美は誰にあげていたのかって?
一緒にお菓子を作ってくれる身内もいなければ僅かなお小遣いをアホな男子のために使うなど資源の無駄遣い過ぎて、バレンタインなどとは無関係のままティーンを過ごしましたよもちろんはははは。
ははははははははははは!!!!!
しかもタカちゃんは坊主であり、顔面もいたって普通です。
勉強は中の下、体育は得意。あ、背は高かったかな。
でも、顔は普通、勉強得意、体育得意、高身長、非坊主という男子がいましたけど、痴漢行為をしていたタカちゃんのほうが断然モテていました。
そんな痴漢常習者がクラス一のモテ男とは!!不思議な現象ですよねえ!!
タカちゃん以外にも痴漢をしていた男子はもちろんたくさんいましたが、なぜかその全員が男子ヒエラルキー頂点の面々であり、タカちゃんほどではないもののモテ男子の部類に入っていたと思います。
つまり、女ってのはちょっとスケベで積極的で自分を女扱いしてくれる男性というのは、もう幼少期の頃から「好き」と思ってしまう生き物なわけですね。
それ、まさに獠じゃないですか。
でも、単に女好きでチャラいというだけではダメ。
きっとタカちゃんがモテていたのは、普段のヘラヘラした痴漢タイムとはうってかわって、体育では真剣な顔でドッジボールやサッカーで大活躍して、運動会では頼もしいアンカーを務めるそのギャップにイチコロだったんだと推測します。
あ、言っておきますけど、セリ美も6年間全部アンカーで、なんならタカちゃんより足速かったですからね!!!!学校代表で水泳大会や陸上大会に選ばれちゃってますからね!!!(中学校では割とモテた)(※女子校です)
つまりは、大いなるモテ要素として挙げられる、「ギャップ」「スイッチング」、女子のときめきポイントはこれに尽きるわけですね。
それが、ヨシマサのシティーハンターには無かった。
さっきまで「獠ちゃんとハッスルしよ~~!」とかってぴょんぴょんしてた獠が、香のこととなると急にシリアスになって凄腕スナイパーとして香を救出に来る、みたいな場面が乙女たちをキュン死させるっていうのに、そういう乙女ゴコロってものをヨシマサは解ってなさすぎる。
そこがいちばんのマイナスポイントかな。
だって、香のことを本気で愛してるからこそ、香だけが特別だからこそ、こんないつ死ぬか分からないような自分を香が愛さないように香を女扱いしないようにしてるわけだし、そのフェイクとして「香以外の女性はみ~~んな大好き!」な振りをしてるわけじゃないですか。そして甘んじてハンマーを受けてあげているわけじゃないですか。
その獠の本気の愛が垣間見えるポイントがまったく無いし、たまに見える獠の本気の愛情に香がうろたえるような可愛らしいポイントも無かったように感じました。
コメディー仕上げにするのは全然いいとは思いますけど、そういう「軸」みたいなものはどんな作品にも絶対に必要であって、ヨシマサのシティーハンターにはそれが見えませんでした。
ただ!!!!!
今回のシティーハンターで最も称賛に値するポイントは、Get WildとSTILL LOVE HERを使用したという点ですね!!!!!特にSTILL LOVE HER!!!!!
ヨシマサよくやった!!!!!
Get Wild歌ってくれたことで既に「うわーー!!よくぞ使ってくれた!!」と思っていたんですが、舞台終盤でSTILL LOVE HERのイントロが聴こえてきて、「え??なんかSTILL LOVE HERのイントロに似てるんだけど…なんで??」と思っていて、本当に咲ちゃんがAメロを歌い始めた時には耳を疑ってしまいました…!!
こんなところで大好きなSTILL LOVE HERが聴けるなんて!!!!!!
「STILL LOVE HERなんてシティーハンターで使われてたっけ??」と思って幕間に調べてみたら、劇場版で使われたことがあったんですね。
そんなマニアックなところからTMの曲を引っ張ってきてくれるなんて…!!!もしや、ヨシマサってTMファン??
TM NETWORKってセリ美の歳からするとちょっと年齢層が上でして、TMの現役中はセリ美はまだ小中学生で、もちろんTM友なんていないし、リアルタイムであんまり見れてないし、コンサートにももちろん行ったことがない。
だからこそ、ウツ(宇都宮 隆さん)の声ではないけど、咲ちゃんの声だけど、初めてSTILL LOVE HERを生で聴けて大感動してしまいました!!!!
素朴だけどいい曲なんですよねえ…歌詞も素敵だし。
時がとまったままの僕のこころを
二階建てのバスが追い越してゆく
とか、
12月の星座が一番素敵だと僕をドライブへと誘った
車のサンルーフから星をよく眺めたね
とか、二階建てのバスとか12月の星座が一番素敵とか、なんだかとってもいいですよねえ。
あの頃、結局想いを告げられずにもう会えなくなってしまったけど、それでも僕はこうしてこの街で元気にやってるよ、という切なくてあったかい曲です。
なんとなく秋のロンドンのイメージ。
TMってウツの甘い王子様っぽいイメージからか、ロックバンドなはずなのにファンタジー要素が強くてとても好きでした。
何気に、声も顔も話し方も、ウツがいちばんの理想の男性だったりします…うふ。(セリ美の20歳上)
本来のウツがどんな人柄なのかは全然知りませんけども、芸能人なんて夢見せてナンボですからね。
ヨシマサの演出に対していろいろ苦言を呈してきましたが、TM大好きなセリ美にとってヨシマサが2曲も差し込んでくれたことでもう全部オールオッケーになるほど嬉しかったです。
東京ではTMメンバーも観に来てくれるといいなァ~。
ま、とにかくセリ美がヨシマサと相性が悪いわけであって、他の方は「素晴らしい!!」という評価かもしれませんのでね、みんなそれぞれ違う感想を持つのが面白いわけですから、ぜひ皆さんも観てみてくださればと思います。
MVPはやっぱりあがたですね。
正体は清く正しく美しいタカラジェンヌだというのに、その美しさを完全に隠してあれだけの完成度で仕上げてきたそのセンスと度胸、もうセリ美は大喝采を送りたいと思います!!!
海坊主ができる女性なんてこの世にいると思わなかった!!しかもタカラジェンヌで!!
赤い河~でミッタンナムワをやってくれたルイマキセもそうですけど、屈強な坊主を演じられるジェンヌさんはもう本当に宝塚の宝です!!!!
そしてこのあがたへの大喝采はFire Feverでさらに確固たるものへとなっていったのである…
ということで次回はFire Feverレポに行きたいと思いまーす!!
あと、先日『王家の紋章』も観てきましたので、それもレポあげる予定ですのでね~。
それではごきげんよう~~~
すっかり沖縄の刑になると思って航空券手配しちゃったよ…キャンセル不可だよ…どうしよう…

もうほんとに不本意なんですが、しばらくコメント欄を閉鎖することにいたしました。
コメント欄常連の皆さんとほのぼの和気あいあいやるのが好きだったので、ほんとに残念ではあるのですが…まぁ一時的なものなのでね。
ツイッターでのフォロワー様も日々増え続けておりますし、ヅカ友さんたちと劇場で会う時にはじめましての皆さんが大抵いつもいらっしゃるんですが、最近は「えっ?!セリ美さんってあのセリ美さん?!」と自己紹介いらずのことも増えまして、読者様の数もたぶん増え続けているのだと思います(アクセス数とか全然見ないのでよく把握していない)。
まぁ良く言えば有名税ってやつなのかもしれないですけど、読者様が増えれば増えるほど、その中にはセリ美に対して攻撃的な感情を持っておられる人もちらほら増えてまいりまして。
もうブログ歴もかなり長いので基本的にはあまり気にしていませんし、「ボン乃セリ美とかいうブロガー、バカじゃないの?www」みたいなよく分からないディスりは「お、なんか有名人みたい!」とか結構面白がっちゃうほうですし、正体不明な人からの攻撃的なコメントはたいてい論点がズレているので「おお!怒ってる怒ってる!」と思うだけなんですが、あまりに数が増えてくるとさすがにコメント欄常連の皆さんにもご迷惑になりますので、残念だけどしばらく閉鎖しようと決めました。
セリ美はこのブログではこんなふざけたことばっか書いてますけど一応日本語を扱う仕事をしており、一応プロのライターですので、言っちゃいけないことは絶対書かないという自信はあります。
よく芸能人とか政治家が謝罪会見とかやってるような「失言でした、訂正してお詫びいたします」みたいな、「謝るなら最初から言うな!」っていう恥ずかしい事態は絶対に無いと確信しております。(河村市長はどう考えても昭和のセクハラジジイだけど、政治家としては評価できる人物ということを愛知県民としてフォローさせてください…コロナ不景気で名古屋市のお金が無いということで、自分の給料の減額を提案したような人なんです…)
なので、ちょっと生意気な言い方をさせてもらえば、隙が無いはずです。
言論の自由が保障されているこの日本において、個人の感想を述べること自体は絶対に非難対象ではありませんし、たとえその感想がネガティブなものだったとしても、「誹謗中傷」にあたるような書き方は絶対にしていません。
生徒さんや芸能人を名指しで書いて「顔が悪い」とか「スタイルが悪い」とか「ヘタくそ」「早く辞めればいいのに」とか、それが誹謗中傷です。
そんなことは絶対に書くわけがないので、攻撃的なコメントをされちゃうような隙はありません。
なので、攻撃的なコメントをする人は100%「贔屓が褒められないから面白くない」とか、「コイツ、偉そうに出しゃばりやがって!」という嫉妬によるものと思っておりまして、そういう論点のズレたコメントに対して返事をする必要はない、という考え方です。
とはいえ、そのコメントだけ無視をして他のコメント常連さん達と和気あいあいやり続けてしまうのもなんだかいじめみたいで気分が良くないので、仕方なく一時的な閉鎖を決めたということで御座います。
またしばらくしたら再開しようと思いますので、しばしお待ちいただければと思いますです。
さて!!!!けっこう溜まっちゃってる観劇レポへ参りたいと思います!!!
まずはシティーハンター/Fire Feverを書かなくっちゃね!!!
シティーハンター、セリ美は原作漫画も読んでいましたし、アニメも世代なので見ていましたし、なによりセリ美は結構ゴリゴリのTM NETWORKファンです!!!
なので、今回は「原作ファン」としての立ち位置で観ました。
原作ファンだった宝塚作品といえば、これまでにポーの一族と赤い河のほとりがありましたが、セリ美的にはどちらも不合格という結論を出しました。
ポーの一族は、みりおさんカレーさんゆきちゃんをはじめとする役者陣の見事な体現力があってこそ「大成功」と言える演目になりましたけど、脚本や演出に関しては中途半端だったと思いました。
ポーの一族って、起承転結を楽しむ作品ではなく、「空気感」「雰囲気」を楽しむ作品だと思ってるんです。フランス映画のように。
「え?結末これ??全然意味わからん!」みたいな物語でも、えもいわれぬようなファンタジー感が味わえたり、村上春樹みたいなオシャレ感が味わえればそれでいいんです。村上春樹読んだことないですけども。読書って全然しないですけども。
ポーの一族もそれに属する作品だと思っていて、とある時代のとある外国に暮らしていた不思議な血族の記録…みたいなことでいいので、起承転結よりももっとその世界観を出してほしかったなと思ってしまいました。
特にメリーベルに関して、「大好きなお兄サマ♡」という身体激ヨワ少女だったのに、ある場面から急に性格が変わったように感じたので、メリーベルの心の変化をもっと丁寧に描いてほしかったというのがいちばんのマイナスポイントだったかな。
そういう意味では、観てはいないですけど、OLD谷の「キャプテンネモ」なんかはトンチキだからこその不思議な世界観を確立していたという感想をよく聞いたので、ポーもトンチキでもいいから観た後に「ナンダコレ?でもなんかすごいもの観たな」っていうものにしちゃったほうが良かったのでは…?なんて思いました。ネモ観てないですけど。
そこが奇才ゆえのイケコの弱点なのかもな、と。
赤い河~に関しても、かっこよくてワクワクするプロローグは最高の仕上がりだったとは思いますが、サブストーリーの取り込みが甘かったと思いました。
カイルとユーリのメインストーリーはもちろんですが、赤い河~はサブストーリーの展開が見事なので、マッティワザ(愛ちゃん)やザナンザ、ルサファ、カッシュなどのサブストーリーをもうちょっと上手く織り込めなかったもんかなあ、残念だなあ、という感想でした。
ナキアとウルヒのサイドストーリーを入れるだけで精いっぱいだったのかなあ。
つまり、セリ美は原作の大ファンになっている演目に関しては非常に厳しい目でジャッジをする傾向があるわけですね。
なので、シティーハンターも「大合格!」にはならないだろうなあ、という気持ちで臨みました。
ヨシマサともあんまり相性良くないし…
結果、やっぱり合格ではありませんでした。
やっぱりヨシマサとの相性は良くなかった…
でも、ここでも生徒さんたちの体現力にはびっくり!!!!
あの優等生咲ちゃんが見事なチャラスケベ男になってましたし、子役のイメージが強かったみちるちゃんがお見事なセクシー冴子になってましたし(脚がキレイ!!)、なによりもいまセリ美イチオシのあがたの海坊主ですよね!!!!!!!
あの完成度で海坊主ができる女性なんて世界にあがた一人でしょうねえ…
もちろん肉布団をかなり入れてるでしょうけど、それでも首や手首は露出しちゃうわけで。その辺にどうしてもタカラジェンヌの美しさが隠し切れなくなるかなァ…?なんて思っていましたが、どこからどう見ても誰が見てもあれは海坊主じゃないすか??
特に「海坊主があがたで良かった!」って思ったのは、あがたってすごく手が大きいんですねえ!!あれは男役としてもすごく武器になりますね。
あのデカい手でバズーカを担いで、美樹ちゃんが止めるなか寡黙に獠の加勢しに行く姿はもう、出島のちなつさんぶりに「バズーカ担いでなんで色気が出るわけ?!?!」

と、なりました。
もう、このシティーハンターが成立してるのはひとえに生徒の皆さんの実力の賜物ですね。
だって基本的にヨシマサってずっとスベってるじゃないですか。
生徒の皆さんの宴会力でなんとか成立してますけど、そうじゃなかったら金八先生だって結構やばかったと思うんですよね。
案の定シティーハンターもずっとスベってるんですね。
もうヨシマサにコメディーやらせてあげんなよ…って思うほど、見事なスベりようなんですね。
ヨシマサ的には、昭和的な笑いをふんだんに入れてシティーハンター連載当時の新宿の空気や世界観を出してみようと思ったんでしょうけど、ああいうのは漫画だからこそ、紙面だからこそアリなわけであって、生身の人間が3Dでやっても爆笑にはならない系統の笑いなんだよなあ…
令和に「こんなん出ましたケド!」って一体どれだけの人が分かるの…?しかも何度も何度も言わせるし…あれ、オマージュだって分からなきゃ笑えないでしょうよ…
42歳のセリ美ですらギリギリ「むかしこういう占い師がいたって聞いたことはあるけど…」でしたよ…
その辺、くーみんのコメディーセンスって本当に洗練されてて、悲劇の桜嵐記ですら「ふふ…ふふふ!」と思う箸休めポイントの差し込みがとても上手でした。
ジンベエの「はい!!!わて、武士にしてもらおかな!」ってところとか、れーこちゃんの「兄貴…そういうことって、二人だけの時に言うほうが…ええよ?」とか、当時の過酷な時代でもきっとこういう風に笑える瞬間は普通にあったんだろうなってイメージが湧くし、なにしろずっとしんどい状況だと観客も疲れてしまうから、こういうところも天才的なんだよなあ…と感心してしまいます。
そんなスベリ倒しのヨシマサの中でも、海坊主の笑わせポイントはいちばん良かったですね。
喫茶店のマスターにしては腕力が強すぎるというキュートな海坊主の魅力が良く出ていて、演出方法もセンス良かったですね。
二度やってテンドンにさせたのも良かった。(テンドン不明な方は『漫才 テンドン』でご検索くださいませ)
もちろん、あがたの芸達者ゆえですけどもね!
あとは、シティーハンターの最終回って結構シリアスになるので、今回はどう終わらせるのかな~っていうのも注目ポイントだったんですけども、そこもイマイチでした。
シリアス要素は持ち込まず、最後までコメディーで通したという点、それはそれでいいと思いますし、タカラヅカだからやっぱり最後は主人公とヒロインが結ばれないといけないセオリーも分かるんですけど、獠と香が結ばれる瞬間って本当に最後の最後のシリアス真っ只中で、だからこそ「ああ…!!ついに…!!!」という感動とときめきがあるんですけど、今回はなんだか簡単にくっついちゃった感があって「獠と香の関係はそんなに単純なものじゃない!」という原作ファンならではの不納得感がありました。
あれなら無理にくっつけずに、「くっつきそうでくっつかない、でもそんな関係がちょうどいい2人」で終わらせたほうがシティーハンター感が出て良かったと思いますね。
あと、香がまだ10代だった頃からきわちゃんが演じてるので、ほとんどの場面で一人称「俺」なんですよね。あれもいらなかったかな。
俺なんて言ってたのはシティーハンター連載の中で序盤だけだったと思うのでね、原作ファンにはそこあんまり重要ではないような。
なんだか文句ばっかり書いちゃってますけど、そうだなあ…私ならこういうストーリーにするかな。
獠のキャラを観客を理解させるために、序盤は只々スケベチャラ男でいいと思うんです。いろんな女性をナンパして隙あらば肩を抱いて抱きついて、そしてその都度香のハンマーが飛んでくる。
で、香はもう最初から成人女性で良くて、「俺」もいらない。
2人は名コンビで、いろんな依頼人のSOSを解決している。
長い髪は邪魔くさいからいつもショートカットで女らしい仕草も服装も化粧もしない、そんな香を獠は全然女性として見ていない(振りをしている)。
でも、とある潜入捜査で香がロングのカツラをかぶってドレスアップすることがあり、偶然にもその恰好で獠に遭遇してしまう。しかし獠は香だと全く気付かず、それはそれは紳士的に完璧にエスコートして、2人はデートを楽しむ。
獠に女性として丁重に扱ってもらえることがとても嬉しい香ではあるが、これは本当の自分じゃない、という葛藤があり、正体を明かせないまま2人は別れる。(これ、セリ美お気に入りのエピソードなんです…)
この場面を通して、香は本当は獠のことが好きなんだと観客に理解させる。
そして実は、獠はこれが香だと実は最初から気付いていたが、気付かないふりをして香とのデートを楽しむ。ここで獠も実は香のことを愛しているんだと観客に理解させる。
翌日、香はいつも通りの自分に戻り、またハンマーを振り下ろすドタバタの日々が戻る。
そんな出来事があったりする日常の中、突如ミック・エンジェル(あーさ)が現れる。
元パートナーの登場に獠は相変わらずチャラく歓迎のそぶりを見せて2人で毎日女の子をナンパしまくってどんちゃん騒ぎをするけど、ミックが何の用も無しにただ遊びに来たはずがない、これは何か大変な事態が起こっていると獠の内心はピリついている。
それに気づかない香は、獠と違って自分をちゃんと女性扱いしてくれるフレンドリーなミックと仲良くなっていく。
実はミックは「獠を殺せ」という依頼のために近づいてきていた。
それを知らない香は獠との喧嘩がきっかけとなって、どんどんミックとの距離を近づけていってしまう。
そして死のドラッグ「エンジェルダスト」によって征服を目論む夏美ようさんやまなはるさんなどの悪の組織との最終対決が船の中で待ち構えていて、監禁されて逃げ出せずに「自分は必ず生きて脱出するからお前は逃げろ」と諭す獠と、最後になるのかもしれないと覚悟した香はガラス越しにキスを交わす。
この局面でついに2人は素直な気持ちを表すことができた。
しかし、それ以来消息が途絶えた獠。船から逃げ出せなかったことを悟って悲しむ香や海坊主たちが今日も喫茶「キャッツアイ」で静かに集まっている。
そこに、いつもと変わらぬテンションで急に現れて、店にいる女性たちをお触りしたりナンパしまくる獠。
無事に脱出できたことがようやく分かった一同であったが、長いこと連絡もせずに、急に現れたと思ったらいきなりナンパ。
本当は船から脱出はできたものの重傷を負いずっと生死の境をさまよっていて、ようやく全快したところだったのだが、それを知らない香は心配して悲しんでいたみんなの気持ちも知らずにナンパしている獠にブチ切れて久しぶりにハンマーで特大のドツきをお見舞いし、あのガラス越しのキスはうやむやになってしまう2人だが、やっぱりこの関係が2人にはぴったりだと悟り、幕。
脚本・演出/ボン乃セリ美ならこれでいくかな!!
シティーハンターにおいて何がいちばんのポイントかって、チャラい獠とシリアス獠のスイッチングなんですよ!!!!!
そこに女性シティーハンターファンの超ときめきポイントがあるわけですよ!!!
主演コンビがラブラブするだけがときめきポイントなわけじゃないんですね!!
まぁ様もそうだったけど、チャラいって実はモテポイントじゃないですか。
チャラいと言ってしまえばなんとなく悪いイメージがあるけど、良く言えばどんな女性にも甘く優しいわけで。
「チャラい男はモテる」で思い出すのは、セリ美の小学生時代。
小学生のセリ美は大人から可愛がられないタイプの、反論する際に口が達者かと思えば警戒心が強く大人に心を開かない子供であり、同時に男子からも異性の目で見られないタイプでもありました。
全ての大人に不信感を持っていたのは専ら親のせいですけどもね。ええ。ええ。
クラスの中での立ち位置と言えば、「男の子みたいな子」だったと思います。
芸人のギャグをすぐ真似するひょうきん者ってクラスに必ずいるじゃないですか。あんな感じだと思います。
声も低いし色黒だしショートカットだし、やたら足も速いしまるで男子でした。
なので、よく言われる「クラス内の女子ヒエラルキー」ってやつでは、たぶん無所属。
ピラミッド頂点の一軍でもなく、おとなしいチームでもなく、ピラミッドの外にいたと思われます。
基本は誰とも群れずに一匹狼だけど、面白いことするからみんなと仲良くできて、得な存在だったかな、と。
三つ子の魂なんとやらということで今も多分その立ち位置はヅカ友さんたちとのお付き合いの中でも変わってないように思います。
で、今はさすがにないかなと思いますけど、小学生男子と言えばスカートめくりですよね。
セリ美の小学校ではなぜかスカートをめくるのではなくて、「おしりを触る」でした。
なんかそのほうがタチ悪いですよねえ。大人がやったら痴漢行為でお縄を頂戴しますからね。
ヒエラルキートップにいる一軍女子たちは当然の如く、そのターゲットになるわけです。
ロッカーに荷物を取りに行ってかがんだ隙や、体育のちょっとした移動時間や休み時間に「隙あり!」ってな感じでおちゃらけ男子たちが追い越しざまにサッと触っていくわけですね。
一軍女子たちはその反応として、「もう!!タカちゃんやめてよーー!!!!」と言ってバシッと背中をぶったりして応戦しているんですが、その儀式に無関係なセリ美は「おお今日もやっとるやっとる」と目を細めてこたつでお茶をすすりながら(※イメージです)見ていて、いつも思っていたことがありました。
「全然嫌がってないやん」
一軍女子たちは「もう!!」とか口では言ってるけど、いつも顔は笑ってるんですね。本気で怒ってる子や嫌がってる子なんて一人もいなかった。
バシッと応戦してるように見えるけど、たぶん自分もその男子に触りたいんですね。
で、実際にそのタカちゃんは痴漢常習者にもかかわらず、激モテしてるわけですよ。
バレンタインなんつったら一軍女子、二軍女子たちの大勢がタカちゃんの家に突撃して、でっかいリボンをかけた可愛いお菓子を「ママと一緒に作ったの…。食べて…♡」とタカちゃんにもじもじ渡しに行くわけです。
……え?セリ美は誰にあげていたのかって?
一緒にお菓子を作ってくれる身内もいなければ僅かなお小遣いをアホな男子のために使うなど資源の無駄遣い過ぎて、バレンタインなどとは無関係のままティーンを過ごしましたよもちろんはははは。
ははははははははははは!!!!!
しかもタカちゃんは坊主であり、顔面もいたって普通です。
勉強は中の下、体育は得意。あ、背は高かったかな。
でも、顔は普通、勉強得意、体育得意、高身長、非坊主という男子がいましたけど、痴漢行為をしていたタカちゃんのほうが断然モテていました。
そんな痴漢常習者がクラス一のモテ男とは!!不思議な現象ですよねえ!!
タカちゃん以外にも痴漢をしていた男子はもちろんたくさんいましたが、なぜかその全員が男子ヒエラルキー頂点の面々であり、タカちゃんほどではないもののモテ男子の部類に入っていたと思います。
つまり、女ってのはちょっとスケベで積極的で自分を女扱いしてくれる男性というのは、もう幼少期の頃から「好き」と思ってしまう生き物なわけですね。
それ、まさに獠じゃないですか。
でも、単に女好きでチャラいというだけではダメ。
きっとタカちゃんがモテていたのは、普段のヘラヘラした痴漢タイムとはうってかわって、体育では真剣な顔でドッジボールやサッカーで大活躍して、運動会では頼もしいアンカーを務めるそのギャップにイチコロだったんだと推測します。
あ、言っておきますけど、セリ美も6年間全部アンカーで、なんならタカちゃんより足速かったですからね!!!!学校代表で水泳大会や陸上大会に選ばれちゃってますからね!!!(中学校では割とモテた)(※女子校です)
つまりは、大いなるモテ要素として挙げられる、「ギャップ」「スイッチング」、女子のときめきポイントはこれに尽きるわけですね。
それが、ヨシマサのシティーハンターには無かった。
さっきまで「獠ちゃんとハッスルしよ~~!」とかってぴょんぴょんしてた獠が、香のこととなると急にシリアスになって凄腕スナイパーとして香を救出に来る、みたいな場面が乙女たちをキュン死させるっていうのに、そういう乙女ゴコロってものをヨシマサは解ってなさすぎる。
そこがいちばんのマイナスポイントかな。
だって、香のことを本気で愛してるからこそ、香だけが特別だからこそ、こんないつ死ぬか分からないような自分を香が愛さないように香を女扱いしないようにしてるわけだし、そのフェイクとして「香以外の女性はみ~~んな大好き!」な振りをしてるわけじゃないですか。そして甘んじてハンマーを受けてあげているわけじゃないですか。
その獠の本気の愛が垣間見えるポイントがまったく無いし、たまに見える獠の本気の愛情に香がうろたえるような可愛らしいポイントも無かったように感じました。
コメディー仕上げにするのは全然いいとは思いますけど、そういう「軸」みたいなものはどんな作品にも絶対に必要であって、ヨシマサのシティーハンターにはそれが見えませんでした。
ただ!!!!!
今回のシティーハンターで最も称賛に値するポイントは、Get WildとSTILL LOVE HERを使用したという点ですね!!!!!特にSTILL LOVE HER!!!!!
ヨシマサよくやった!!!!!
Get Wild歌ってくれたことで既に「うわーー!!よくぞ使ってくれた!!」と思っていたんですが、舞台終盤でSTILL LOVE HERのイントロが聴こえてきて、「え??なんかSTILL LOVE HERのイントロに似てるんだけど…なんで??」と思っていて、本当に咲ちゃんがAメロを歌い始めた時には耳を疑ってしまいました…!!
こんなところで大好きなSTILL LOVE HERが聴けるなんて!!!!!!
「STILL LOVE HERなんてシティーハンターで使われてたっけ??」と思って幕間に調べてみたら、劇場版で使われたことがあったんですね。
そんなマニアックなところからTMの曲を引っ張ってきてくれるなんて…!!!もしや、ヨシマサってTMファン??
TM NETWORKってセリ美の歳からするとちょっと年齢層が上でして、TMの現役中はセリ美はまだ小中学生で、もちろんTM友なんていないし、リアルタイムであんまり見れてないし、コンサートにももちろん行ったことがない。
だからこそ、ウツ(宇都宮 隆さん)の声ではないけど、咲ちゃんの声だけど、初めてSTILL LOVE HERを生で聴けて大感動してしまいました!!!!
素朴だけどいい曲なんですよねえ…歌詞も素敵だし。
時がとまったままの僕のこころを
二階建てのバスが追い越してゆく
とか、
12月の星座が一番素敵だと僕をドライブへと誘った
車のサンルーフから星をよく眺めたね
とか、二階建てのバスとか12月の星座が一番素敵とか、なんだかとってもいいですよねえ。
あの頃、結局想いを告げられずにもう会えなくなってしまったけど、それでも僕はこうしてこの街で元気にやってるよ、という切なくてあったかい曲です。
なんとなく秋のロンドンのイメージ。
TMってウツの甘い王子様っぽいイメージからか、ロックバンドなはずなのにファンタジー要素が強くてとても好きでした。
何気に、声も顔も話し方も、ウツがいちばんの理想の男性だったりします…うふ。(セリ美の20歳上)
本来のウツがどんな人柄なのかは全然知りませんけども、芸能人なんて夢見せてナンボですからね。
ヨシマサの演出に対していろいろ苦言を呈してきましたが、TM大好きなセリ美にとってヨシマサが2曲も差し込んでくれたことでもう全部オールオッケーになるほど嬉しかったです。
東京ではTMメンバーも観に来てくれるといいなァ~。
ま、とにかくセリ美がヨシマサと相性が悪いわけであって、他の方は「素晴らしい!!」という評価かもしれませんのでね、みんなそれぞれ違う感想を持つのが面白いわけですから、ぜひ皆さんも観てみてくださればと思います。
MVPはやっぱりあがたですね。
正体は清く正しく美しいタカラジェンヌだというのに、その美しさを完全に隠してあれだけの完成度で仕上げてきたそのセンスと度胸、もうセリ美は大喝采を送りたいと思います!!!
海坊主ができる女性なんてこの世にいると思わなかった!!しかもタカラジェンヌで!!
赤い河~でミッタンナムワをやってくれたルイマキセもそうですけど、屈強な坊主を演じられるジェンヌさんはもう本当に宝塚の宝です!!!!
そしてこのあがたへの大喝采はFire Feverでさらに確固たるものへとなっていったのである…
ということで次回はFire Feverレポに行きたいと思いまーす!!
あと、先日『王家の紋章』も観てきましたので、それもレポあげる予定ですのでね~。
それではごきげんよう~~~
すっかり沖縄の刑になると思って航空券手配しちゃったよ…キャンセル不可だよ…どうしよう…


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