ヅカ界隈、どんよりしていて寂しい限りですね。

まぁ宝塚に限らず諸行は無常ですから、歴史の生き証人として興味深く、愛を持って注視しています。


いま朝ドラで話題のOSKさんだって一時期は歌劇部門が無くなったり、波乱の末に今の朝ドラがあるわけですから、紆余曲折は仕方のないことです。



とはいえ、セリ美が最もフルスロットルでヅカ沼にどっぷり浸かっていた時期は90周年前後なので、その頃はもちろんこのような大きなトラブルは無く、生徒さん達もある程度好き放題できる部分があってとても平和で楽しい時代でした。

TCAスペシャル(現タカスペ)のときにまるで宴会の余興芸のようなことを各組トップさんたちが繰り広げてたくらい自由でしたからねえ。
瀬奈さんとかのスターさんたちも「上級生に怒られるか怒られないかのギリギリライン」で舞台裏とかで勝手に小道具とか使ってふざけてた時代ですからね。


その頃にフルスロットルで楽しめたセリ美と違い、今がフルスロットルのヅカファンの皆さんに対して、なんだかセリ美が申し訳ない気持ちになってしまっていたりします。

「宝塚ってこんなに楽しいんだ!!!ヅカファンサイコーーー!!!」ってせっかく沼の住人になってくださったのに、これでは………




ここまで事が大きくなってしまってはもうまるっと一発解決できる起死回生策なんてないし、痛みを伴うやり方しか残ってないでしょうからね…


洗面器で殴られて流血するとか親からガチの暴力を受けながら育ったセリ美の場合はちょっと特殊すぎますが、それでもやっぱり現代の子たちって家庭でも学校でも「叱らない・怒らない教育」を受けてますから、「宝塚は厳しいところ」だと充分わかっていて入学しても、想像以上の理不尽さに我慢できない子たちも多いんでしょうし、「でもみんなが経験してることだから」と気持ちを張りつめてなんとかこらえていても、このような大事件が起こってしまうとその糸がプツンと切れて「やっぱりこんなのは異常だ!ハラスメントだ!」って集団パニックみたいなことになってしまうんだろうな、なんて想像します。


どうかそのパニック状態を鎮めてくれるような優秀な人材が今の宝塚に残っていてくれてることを願いますが……

本当なら轟元理事とか、宝塚に大きな愛を持っている偉大なOGさんたちの力をお貸しくださらないかな、なんて思いますけどね。



でもとにかくセリ美には内部の実態は知る由もないし、真実なんて一生分からないけど、いま劇団で頑張ってる子たち、もっと頑張りたいと歯を食いしばってる子たちがどうか報われますようにと静かに祈るばかりでございます。





さて、ツイッターではさんざん騒いでおりましたが、セリ美は10月末に雪100の東京遠征中に救急搬送されました。


去年かなあ?夜中に強い腹痛に襲われて夜間救急に駆け込んだ際にエコーで腹部を見てもらったら「胆石がありますねえ」と当直の医師に言われ、翌日改めて内科を受診したんですが、「確かに石はあるけど、胆のうに炎症が起きてないから今はまだどうすることもできない」との診断でした。

えっっ?!?!あんなに痛かったのに、そして夜間救急で2万円も払ったのに、あの発作が出たらまた2万払って夜間救急に行かなきゃいけないんですか?!?!石があるって分かってるなら摘出なりしてくださいよ!後生ですから!!!と迫ったんですが、拒否されまして。


そして案の定、その後も3か月おきくらいに激痛に襲われ、でも2万円なんて払いたくないからなんとか朝の9時まで脂汗かいて我慢して、かかりつけのクリニックに駆け込んで痛み止めの点滴打って散らす、みたいなことを繰り返していたんです。

そのかかりつけクリニックでもエコーで石を確認してもらったんですが、やっぱりそこでも「炎症が起きてないから摘出はできないねえ」と言われ。



そんな状態で、いつ激痛が出るか分からない爆弾を抱えて1年ほど過ごしていたわけですが、雪100ブリリアで男役に戻ったミズさまを見たら胆石がついに大爆発してしまい(本当は夕食に食べたハンバーグが起爆剤)、とにかく痛み止めの点滴を打ってくれるクリニックを探さなくては…と震える手でスマホを操作して、セリ美が泊まってた宿泊施設の近くの内科クリニックを探しました。

運良く土曜日もやっているクリニックが徒歩数分のところにあったので朝8時半くらいにフラフラになりながら行くと、土曜診療はやっぱり混みあうらしく、降りたシャッターの前にすでに10人くらいが並んでいました。

この激痛を抱えてこの列に立って並ぶことなんて無理だ、どうしよう…と困っているうちに痛みはどんどん増してもう座ることさえできなくて、お腹を抱えてセリ美は倒れ込んでしまったんですね。



いや~~~東京ってコワイですね~~~
そんなんなってても誰も「大丈夫ですか?」もないし、ただただ「なんだこの変なババア」と見てるだけ。


思えば、セリ美が大学生の時に山手線で催涙スプレーをまき散らす不審者がいた事件に巻き込まれたことがあって、セリ美の目にその催涙スプレーが見事に入ってしまい、まだ地下鉄サリン事件が起きて日が浅かったので、目に入った液体が何なのか分からなくて失明したらどうしよう!!とパニックになってホームに転がり出たんですが、その時も誰も助けてくれなかった……
東京は好きですが、東京人の冷たさはこういう場面で痛感しますね。


まぁそんなことで、浅草の駅前というまぁまぁ人通りのある道路で倒れているのに、並んでる人たちも通行人も無視なので、こうなったら自分で救急車を呼ぶしかない、と朦朧とした意識で119通報。

そこからの記憶はあんまり無いんですが、でもちゃんと自分の居場所を伝えたり、胆石発作が出ていることも救急隊員に伝えたようです。



でもそこからが地獄だった!!



救急車は5分程度で来てくれたっていうのに、受け入れてくれる病院が全然見つからない!
コロナ真っ只中でもないのに、東京っていつもこんなに満床なんでしょうかねえ…?
隊員の人がいろんな病院にかけあってくれている声は聞こえてくるんですが、どこもNG。

でもその間にもセリ美の腹痛はどんどん酷くなっていって、まさにのたうち回って、もんどりうってました。

あまりに救急車が出発しないので、セリ美もさすがにイライラしてきて、隊員のお兄さんに「まだなんですか!!!!!」と怒鳴ってしまって。
お兄さんのせいじゃないのに申し訳なかったなと思うんですが、人類3大激痛と言われてますからね、胆石。いつも割と冷静なセリ美もさすがに余裕がありませんでした。


セリ美のイライラをさらに増殖させたのが、隊員さんがあんまり優しくなかったってのもありましたけどね。
「痛い~~~~~!!!痛いようううううう~~~!!!」って暴れてるんだから、「もうちょっとですからね」「大丈夫ですよ」とか声かけてくれたってええやん?!?!
最初は隣にいたお兄さんも「なんだ胆石ならすぐ死ぬような状況じゃないな」と思ったのか、さっさと助手席に座ってしまいましてね。

全員で隊員さん3人もいたのに、1人は病院に電話する係で、他2人は特になにもしていない。暇ならセリ美の精神的ケアしてくれたってええやん?!?!


東京、コワイですね~~~~~~~


まぁその「無干渉、無関心」なのがセリ美にはちょうどいい時もあるからいいんだけどさ…少なくとも東京で病気にはなりたくないなって思いましたね。




それでいろんなところから断られて、ようやくお茶の水の医科歯科大が「まぁICUのベッドならひとつ空いてますので……」ということで受け入れてくれて、医科歯科大にピーポーピーポー。

東京のど真ん中でいくらでも救急病院あるってのに、30分かけてようやく1軒ってねえ。
東京の人口密集もどうにかしないといかんね。



医科歯科大に運び込まれてからもあんまりもう記憶がないんですが、担架で次々にいろんな部屋に移動して、血をめっちゃ取ったり点滴針を刺されたりしたんですが、ついてくれた人がどうやら研修医。のび太みたいな感じの。

担当がのび太って、めちゃくちゃ怖くない?!?!医科歯科大にはドラえもんいないからね!!!!!いくら先進技術があるからって!!!

注射も点滴もなんだか恐る恐るやってて、もう怖いのなんのって。


まずは痛み止めを入れましょうって、アセリオっていう割と一般的な、弱めのやつを入れたっぽいんですが、激痛でのたうちまわってるのにアセリオで効くわけないやろがい!!!っていうようなことをのび太にもう少しマイルドに言ったら、じゃあこっちにしてみますねって次の痛み止めを流したら今度は強すぎて確かに痛みはすぐ引いたけど強い吐き気と意識が朦朧としてきちゃって、目が回ってもう目も開けていられない。

「あ、ちょっと強すぎちゃったみたいですね…」と、のび太。


そして今度は「一応、コロナの検査もしておきますね」っつって、例の鼻の穴に突っ込む棒をのび太が持ち出してきて、セリ美は以前にそれで失敗されてものすごく痛い目に遭ったので、「いやいやいやいや!!!それ大丈夫ですか?!?!あなたちゃんとできます?!?!」って朦朧としてるのについ叫んじゃったほど怖くて。

のび太が鼻の穴の棒持ち出すってめっちゃ怖くない?!?!?!


でもそこはやっぱりのび太だから、「え?大丈夫ですよ?(^_^)」って呑気に構えてるんですわ。仕事できない奴って仕事できない事実を認識してないからね。

もうほんと、ああいうときに「チェンジで」って言える制度ないのかしら……オプションメニューでもいいからさあ……



案の定めちゃくちゃ痛くて、「いだだだだだだだだ!!!!」って叫びながらようやく終わったと思ったら今度は鼻から管入れて胃の中のもの吸い上げるって言い出すからもはやこれは刑罰よね。のび太の刑。

胃カメラがどうしても嫌で今まで鎮痛剤打って眠りながらやってきたってのに、結局ここに来て胃に管入れるんかい!!!!

それすらものび太がやるっつーから、またも「いやいやいや!!!!大丈夫なんですか?!?!?!」って言ってたらちゃんとしたドクターが立ち合いに来て、のび太の管入れを見守っていたんですが……


何が怖いってさあ、入れ方をそこでのび太に教えてるのよ……




え…………おまえ………これが初管入れなの……………??




のび太の練習台になる恐怖ったらないよね………

セリ美は一生懸命「いやだ!いやだ!!!!誰か別の人いないんですか?!?!」と抵抗したんですが、「大丈夫ですよ~~(^_^)」とのび太。

のび太のくせに、なにが「大丈夫ですよ~~~(^_^)」だよ!!!!!

大丈夫だったらいまドクター立ち会ってないだろ!!!!




……予想通り、セリ美は盛大に嗚咽。加トちゃんのようでした。
強い痛み止めで既に吐き気がMAXになってるのにのび太の管入れなんて拷問でしかないわ。


「無理です!!!無理です!!!!!」と叫んだらついにドクターが代わりにやってくれたけど、それでもかなりの嗚咽。

お゛う゛ええええええええええええええええええ!!!!
うっ、うえ゛っ、ううううううううううううをををを!!!!!

ってやってるのを、またその辺のナースとかが3~4人見学に来ててね。
それすらも腹立ってきてさあ。研修の一環だかなんだか知らんけど、死にそうになってるところを何人もわらわら寄って来て見世物にされるって大変に不快でした。



セリ美が取り乱すことなんていつもは絶対ないのに、つい怒鳴りそうになりました。

胆石がどれほど痛いかあんたらは充分知ってるくせにのび太なんか担当にしやがって、針グサグサ刺されて、血めっちゃ取られて、強い痛み止め打たれて朦朧とさせられて、ヘタなコロナ検査やられて、管入れの実験台にさせられて、見世物にさせられて。




それらを全部我慢して、ようやく検査関係が終了してICUのベッドについても痛みはまだまだ残ってて。あんなにつらい思いして胃に管入れて胃の内容物を出したってのに、吐き気はまだ残ってるからベッドでまたゲーゲー吐いて。

とりあえず今日はここで1泊入院して、明日また検査結果とか体の状況見て考えましょうってことで、痛み止めを点滴で打ち続けて朦朧としたまま一晩をICUで過ごしました。


水も飲んじゃダメということだったので、もう喉が渇いて喉が渇いて…脂汗かきまくってるし痛みで口がずっと開いてるからカラカラなのにね。
点滴で生理食塩水入れてるから身体的には大丈夫だけど、口から水が飲めないってほんとにつらかった。




それで翌朝。

血液検査の結果は、炎症がだいぶ出てしまっているからもうこれは胆のう摘出手術しかないということになったんですが、いかんせんここは東京。

しかも、医科歯科大で手術するなら緊急手術になるから、充分な準備ができない緊急手術はリスクがあります、と。
緊急手術じゃなくて普通の手術はできないんですか?と訊いたら、2~3ヶ月先になる、と。
手術待ちで2~3ヶ月も医科歯科大に入院することなんて不可能ですからねえ…



ま、遠回しに「愛知に帰れ」ってことですわな。



でも今は痛み止め打ってるからまだこうしてベッドで話すこともできるけど、愛知に移動することなんてできるんですか?と訊いたら、痛み止めが効くのは3時間程度なので、打ってすぐタクシーで東京駅に移動して新幹線に乗ればいけないことはないだろう、と。

なんかもうミッションインポッシブルみたいな話になってきてね。



でもとにかく医科歯科大で手術するという選択肢がないなら帰るしかない、と覚悟を決めて、その日の夕方に新幹線で帰ることに決まったわけです。

新幹線なんて貴族の乗り物、何年ぶりかしら……こんなことで乗ることになるなんてね…
優雅に駅弁や固いアイスでも食べて乗りたかったわ……



またそんな話をしてる最中ものび太が「体調どうですか~?(^_^)」と顔出しに来て、いちいちイライラしてね。のび太は仕事ができないだけで決して悪い奴じゃないからセリ美が元気な時だったらいくらでも相手してやるんだけどね。
こっちも緊急事態なもんだから「のび太のくせに!」と心の中で罵ってました。



それでまた最悪なことに、その日は新幹線が朝から止まっててね……
夕方には動き出してたけど、いつまたどこかで止まったり徐行運転になったりするか分からないから、もしそうなったら痛み止めが切れてまたそこで救急車呼ぶことになるわけですよ。

さすがに怖くて、「せめて明日の帰宅にしてくれませんかね……」と担当にナースに言ったらなんかすごく感じ悪くて、「うちで手術しないんだったら、いてもらっても困る」という言い草。

はじめから「このナース、言い方きっついなあ…」とは思ってたけどね。



それでもセリ美は食い下がり、「途中で本当に新幹線止まったらその駅でまた救急車呼んで救急病院探して搬送されるんですか?!」と言ったら「ドクターに訊いてきます」と残して部屋を出ていきました。


すると、さっきまでいろいろと説明してくれていた男性ドクターではなく女医が登場。
「同じチームの者です」と。

「新幹線が今日止まってても、明日だって絶対に動いてる保証はないじゃないですか。なんなら地震が来るかもしれないし、駅まで行くタクシーが事故に遭うかもしれない。今日は帰れなくても明日なら絶対に帰れるっていう保証はどこにもないわけですよ。それならここにいる意味ないですよね?」

と、いう言い方。


いや~~~すごいよね。病人に対してこの言いよう。
昨日救急搬送されて具合がとても悪くて緊急事態になってる、困ってる人間に対してこういう思いやりのかけらもない言い方しかできないなら、人命救助なんて向いてないから医者やめたほうがいいですよ?と言いかかったけど、もうこんな病院にいたくない、1分でも早くここから出たいと思ったので、「わかりました、帰る支度します」とすぐに答えました。


「炎症がもっと強くなったら危ないので早く手術に向けて動いたほうが安全だと思うんです」とかなんとか言えばいいだけの話だと思うんだけどね。

さっきのナースと同じように「うちで手術しないなら邪魔だから早くどいて」という気持ちが見え見え。


医科歯科大に限らず、東京の大きい病院ってきっとみんなこんな感じなんだろうな~東京こえ~~~。





それで点滴をぶちこんでソッコー病院を出てタクシーを拾って、愛知の病院突入作戦が遂行されたわけなんですが……医科歯科大はほんとにどうしようもない。

いざ建物を出てタクシーに!ってところで携帯に電話がかかってきて、「会計の書類にハンコ押すの忘れちゃいまして…もう一回戻って来てもらえます?」だと!

こっちは3時間以内に愛知にゴールインするミッションの真っ最中だってのに、今からもう一回エントランスの会計に来い?!はぁ?!と言ったら、「あっ、じゃあ今からそちらに行きます!」と。当たり前だろ!!お前が間違えたんだからお前が来いや!!!!


そんでイライラしながら少し待ってたらのび太パート2みたいな若い男があたふたと来て、「す、すいませんでした…」とハンコを押していった。
日曜日だったから正規の医療事務の人じゃなかったんだろうけど…天下の医科歯科大がハンコ押し忘れって!!

渡された書類の中に医科歯科大の診察券も入ってたけど、二度と行くか!!!!って割って新幹線のゴミ箱に叩きつけてきたわ!!!!!






そんで痛み止めを打ってたって全然普通に痛い腹を押さえながらなんとか新幹線に乗り込んだけど、痛くて痛くて座ってられないわけですよ。痛すぎて吐き気もすごいし。
で、せっかくの貴族の乗り物だってのに、すぐ吐けるようにトイレ付近でホームレスのように座り込むしかできなくて。

通り過ぎる人たちに何度も変な目で見られました。
もうね、救急車呼ぶときから慣れたよ。「なんだこの変なババア」って冷たい視線。



ひたすら耐え続けてようやくセリ美の最寄りの新幹線駅、三河安城に着いたけど、このまま病院に直行して手術&入院になってしまったら忍にずっと会えなくなることが怖かったので、セリ美はドクターの言いつけを破り、自宅へ一旦帰って「忘れないでねええええええ」と忍をベタベタ触り、きっとお風呂にも入れなくなるだろうからシャワーを浴びてから(体毛も多少なんとかしてから)病院に向かいました。

激痛でも気合でなんとかなるもんですね。




それで夜間救急窓口に行って「東京から来たセリ美です……ゴーーーール!!」とベンチに倒れ込みましたが、またそこから検査三昧。

医科歯科大でさんざん針をブスブス刺されて腕が穴だらけになっていたので、新しく刺せる血管がなかなか見つからず、細い血管に無理やり点滴針を刺したのもすごく痛かったりしたけど、でも医科歯科大よりナースたちも先生もみんな優しくて。


到着早々にナース長のおじさんが出てきて「いや~~胆石発作出てるのに東京から患者さん一人でこっちに来させるって医科歯科大から言われて、ずいぶん無茶なことさせるな~って驚きましたよ~」と。

やっぱりな。無茶なことしてでもセリ美に出ていってほしかったわけですよ。




でも、結果的にこの病院で手術してもらって本当に良かった。

ちょうどこの夜間の時間帯に当直でいてくれた先生が外科の先生で、そのままセリ美の執刀医になってくれたので話が早く、「明日、手術しましょう」と言ってくれまして。

ナース長のおじさんに「医科歯科大では手術2~3か月待ちって言われたのに、こちらはすぐにやってくれてほんとに良かったです~」と言ったら、「えっ?!手術に2~3ヶ月待ち?!それはちょっとすごいな…」と引いてましたわ。

夜間だったけどそのままMRI検査もやってくれて、すぐに結果も出て「ああかなり炎症がひどいですね~これはすぐに切らないとダメだ」と。





初日は大部屋しか空きが無かったので4人部屋に行きましたが、翌日から急きょ個室に空きが出たのもラッキーでした。痛くてあんまり眠れないので、他の患者さんに迷惑かけるのが嫌でね。

担当ナースが紅子に激似だったのも良かったし(血圧測定で毎回脈拍が100超えちゃったのは恥ずかしかった)、とにかくすべての面で素晴らしかった。


鼻から管入れるやつ、手術後もまた麻酔から覚めたら入れられてて(胃になにか入ってて吐いたら危険ということでしょう)、それがどうしても嫌で「せんせーー!!この鼻の管、イヤですううう取っちゃダメですかあああああ」と訴えたらあっけなく「あ、いいっすよ」で取ってくれたし、無理やり入れた点滴針も「せんせーーー!!これ痛いんですううう取っちゃダメですかああああ」と訴えても「あ、いいっすよ」で取ってくれたし。

医科歯科大ではどんなに駄々こねようとも、絶対にこちらの意思なんて通してくれなかった。


高橋一生とジョイマン高木の真ん中みたいな顔の先生だったけど、フェルナンド先生の要素は一つもなかったけど、


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全然偉そうにしてないし、いい意味で大学生みたいな気さくさがあって、なにより患者の意向をちゃんと聞いてくれることがとても嬉しかったです。

ナースたちも、医科歯科大の皆さんはどこかギスギスしてて、いろいろストレスフルな職場なんだろうな…と透けて見えるものがあったけど、ここの病院はみんな穏やかで和やかで。


安城市の中ではそれほど大きい病院じゃなかったから、最初は「おいおい大丈夫かよ」と思ったけど結果オーライでしたね。



なによりさ、術後にジョイマン高橋先生と話した時に、「炎症がだいぶ酷くて、胆のうが腫れあがっててなかなか出てこなくてね~いつもより少し大きめの傷口になりました」って言うから、「え…前に他の病院で夜間救急に行って診てもらったときに、これじゃあまだ切れないって言われたんですけど…」と伝えたら「ええっ?!ここまでの石が育っててこんなに胆のう内も壊死してて、摘出しないっていう選択はちょっとあり得ないな…」と驚いてました。



つまり、誤診されたわけです。

JAさんがやってるかなり大きい病院ですよ。すごく人気の病院で、市外からもたくさん患者さんが来てます。そこで誤診。怖いですね~~。



最初に胆石があるって分かった時点で摘出してれば、東京で救急車呼ぶこともなかったし、変なババアが倒れてるわって通行人に引かれることもなかったし、医科歯科大に10万払う必要もなかったし、ギスギスしたナースやドクターたちに気分を害されることもなかったし、せっかく貴族の乗り物乗ったのにデッキの床に座り込んで移動する必要もなかったわけです。






でも!でも!でもでもでもでも!!!!!






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これでぜんんんんんんんんんぶチャラ。

もうオールオッケーでーーーーす!!!!!






ミズさんはイイネはいっぱい押してくれるけど、ファンの投稿にコメントすることは基本的に無いです。不平等になっちゃいますからね。
もうこれはミズさんからの超特別なお見舞いだと思い、医科歯科大の嫌なナースにもドクターにもポンコツのび太にも会計のび太にも激痛移動にも、ぜーーーーーんぶ耐えられたわけです!!!!



ま、逆にこれはこれで死にましたけどね。




そしてジョイマン高橋先生にも、「11月3日に!!!11月3にまた東京に行かねばならぬのです!!!私には行くべき場所があるのです!!!どうかそれまでに私を治して…くだ……さ……い……」と言い遺して全身麻酔の沼に落ちていったので、無事にミズさんの30周年記念タンゴリサイタルにも間に合いまして。

無駄になったチケットは1枚もありませんでした。




10月24日に手術して、その10日後にまた長距離バス乗って東京行って3日間タンゴ三昧してるんですから、ミズさまの威力ってすごいですね。

セリ美の全細胞が空気を読んでフル稼働したのでしょうね。いやまだ充分痛いですけども。腹腔鏡手術と言えども5センチくらい切ったそうですから。





で、発掘されたのがこちらの賢者の石でございます。





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こんな立派なトリュフが5個も入ってて「まだ切除できない」なんてあり得ないですよね~~~。

ご主人が胆石手術した友人にも過去に相談していて、「石があるの分かってるのに炎症が出てないから摘出できないなんて、そんなわけないよ!他の病院で診てもらったほうがいい!」と言われていたんですが、やっぱりそうだったみたいです。

人気の大病院でもこうして誤診があるわけですから、セカンドオピニオンってほんとに大事ですね。




ま、何はともあれとにかくこれに尽きます。




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これがすべてでございます。偉大なる贔屓にお大事にって言われちゃったら大事にしないわけにいきませんからね。

これからも健康第一、とはいえ胆石なんて体質なのでどうもしようがなかったですが、生活習慣病には気を付けて元気にミズさんを追いかけていこうと思いますね。

もうすぐ雪100梅芸ですからね。もしこれが観られなかったらほんとにセリ美はもう生きた屍となって余生を過ごしていたことでしょう。
ジョイマン高橋先生は本当に命の恩人でございます。


先日、退院後の最初の診察に行ってきたんですが、重々、重々お礼を述べてまいりました。

鼻の管が嫌だとか点滴針がいてえだとかわがままばっかり言ってたのに全部聞いてくださって、本当にありがとうございました、と。

ははは、と笑ってました。




他にも、手術後は病室でやることがなくてひたすら暇なので溜まってた本を一気に読んだんですが、改めて人生観を見つめ直す機会にもなりました。


この歳で手術を経験するとは思ってなかったけど、なかなかいい経験になりました。
腹腔鏡でこの痛みなんだから帝王切開する人すげえなあ!とか。医者や看護師の仕事はやっぱり尊いなあ!とか。術後の抜け毛ハンパねえなあ!とか。5日ぶりに食べた食事、あれほど旨いものはないなあ!お粥最高!とか。



ちなみに、担当ナースが紅子に似てて嬉しいな、ファーストサマーウイカじゃなくて紅さんのほうねってツイートしたら、



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なぜか本人にバレたけどね…………


この前、バラエティーで紅子とウイカが共演してて、なんか嬉しかった。
2人、ほんとに双子みたいにそっくりよね~~。声も話し方も同じなんだからねえ。


このブログまで本人にバレないことを祈ります。






退院後に帰宅したら無事に忍も「ああ久しぶりじゃん」くらいの感じでちゃんと覚えててくれたし、めでたしめでたしですわ。


セリ美のこの真っ黒な胆石に、セリ美の44年分の苦労と、劇団にいままとわりついてる呪いのような怨念が全部詰まってて、摘出とともにすべて消え去りますように。











ナース紅子に「ステキですね…」って告白できなかったことが唯一の心残りだわ…